上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)とは ― 肘の内側が痛むときは

2017/11/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

上腕骨内側上顆炎は、手首を使うスポーツのときに肘の内側(小指側)に痛みが出る障害です。ゴルフのスイング時に痛みが出やすいため、ゴルフ肘とも呼ばれています。今回はゴルフ肘の症状や原因、対処法など基礎知識を紹介していきます。

上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)の症状

上腕骨内側上顆炎とは、手首や腕の使いすぎによって肘の内側(小指側)に痛みを感じる症状のことです。手のひらを天井に向けたときに、肘の小指側(内側)に突出している骨が内側上顆です。

上腕骨内側上顆炎は一定の動作を繰り返し行うことで発症しやすく、特にゴルフのスイングやテニスのフォアハンドストロークの繰り返しで起きることが多いために「ゴルフ肘」とも呼ばれます。ゴルフやテニスのほか、野球の投球動作や、重い荷物の持ち運びなどで手首を使いすぎることによっても発症します。

痛みは主にゴルフのスイング時やテニスのフォアハンドストローク時、また日常生活では物をつかんで持ち上げるなど手首を使う動作をした際に生じます。ただ症状が進行しない限りは、日常生活の範囲で強い痛みを生じることはありません。

上腕骨内側上顆炎の原因

上腕骨内側上顆炎は上記でも触れたように、テニスやゴルフなどのスポーツや日常生活での手首の使いすぎが原因となって発症します。肘の内側(内側上顆)には、指や手首を手のひら側に曲げる筋肉や、手のひらを顔の方へ向ける筋肉がついているため、手首を過剰に使うことで内側上顆に慢性的に衝撃が加わると、これらの筋肉を痛めてしまうのです。

そのため上腕骨内側上顆炎は、スポーツによる手首の使いすぎのほか、肩や手の筋肉や弱い人や、加齢に伴って筋肉が衰えた人にも生じやすいものとなっています。

上腕骨内側上顆炎の対処法

痛みを感じた場合には、まずは使いすぎていた部位を休ませるためにも手首を使うスポーツを休止し、安静にすることが大切です。日常生活でも、強く手を握る動作やタオル絞る動作、物を持ち上げる動作はなるべく控えるようにしましょう。
物を持つ必要があるときには、肘を曲げて手のひらを上にして持つことを心がけ、必要に応じてサポーターを使用したり、ストレッチを行ったりするようにしてください。痛みがおさまってきたら、筋力強化のトレーニングにも取り組んでみましょう。

安静にしても症状が長引く場合には、早めに整形外科を受診することをおすすめします。手首を曲げる動作を使った検査で痛みや可動域の確認を行い、マッサージや超音波をあてるなどのリハビリテーション、痛みや炎症を抑える飲み薬や湿布薬の処方、炎症を抑えるステロイド剤の注射などの治療が行われます。手術が必要となることはまれで、多くの場合は安静もしくは投薬によって治癒します。

おわりに:しつこいゴルフ肘は病院での治療も必要。長期化したときは早めに医師に相談を

手首は日常生活でも非常によく使うために痛みが長引く場合もありますが、適切に治療を行えば大部分の人が3〜6ヶ月ほどで回復します。無茶はせず、根気よく治療をしていくことが大切です。痛みが長引いていると感じた場合には、早めに整形外科を受診しましょう。

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