寝ても覚めても肩が痛い! 肩関節周囲炎(五十肩)の原因は?

2017/11/21

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

五十肩は肩関節周囲炎ともいわれ、発症すると肩に強い痛みが走り、腕を上げたり手を後ろに回したりすることができなくなってしまいます。ひどいときには腕を全く動かせず、夜間も激しく痛んで眠れなくなってしまうこともあるのです。この記事では、肩関節周囲炎の原因や症状、治療についてまとめました。

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肩関節周囲炎(五十肩)の症状

肩関節周囲炎とは、ひとつの病気を指すのではなく、肩に痛みが感じられる様々な症状の総称です。40~60歳代に見られることが多いことから、一般的には「五十肩」と呼ばれます。

肩関節周囲炎は、急性期(炎症期)・慢性期(拘縮期)・回復期の3つの段階にわけられます。
急性期は、腕を挙げたり後ろに回したりと肩を動かすときに強い痛みが出て、痛みで肩が動かしにくくなったり、腕を肩より上に挙げられなくなるといった症状が現れます。寝ている間に肩がズキズキと痛み、目が覚めてしまったり眠れなくなってしまったりする「夜間痛」が起こることや、悪化すると、何もせずにじっとしているにもかかわらず痛みを感じることがあります。

慢性期には、痛みはやや落ち着きますが、まだ肩の可動域は制限されている状態です。回復期に入っても、すぐには肩の可動域は元に戻りません。しかし、痛みは和らぎ、可動域も自然に回復していきます。

肩関節周囲炎を発症する原因

 

肩関節は「上腕骨」「肩甲骨」「鎖骨」という3つの骨で構成されており、骨だけでは不安定なために軟骨や靱帯、筋肉、腱などで支えられています。肩関節周囲炎の原因はまだ解明されていませんが、老化や酷使により、肩の骨だけでなく軟骨や靱帯、腱などに炎症が起こることが関係していると考えられています。特に肩の動きが悪くなるのは、肩をスムーズに動かせるようにするための「肩峰下滑液包」や、関節を包む役割を果たす「関節包」が癒着することなどが関係していることが多いようです。

また、五十肩は、ひねったりぶつけたり転んだりといった何か特定の動作が直接引き起こすものではなく、年齢とともに積み重なった負担や運動不足などによって起こるものといわれています。

肩関節周囲炎の痛みを和らげる方法

肩関節周囲炎の痛みを和らげる方法は、主に以下のようなものです。

・鎮痛剤の使用
ロキソニン®やボルタレン®などが用いられます。

・パップ剤やテープ剤の使用
痛みを軽減させるために、患部に直接貼るものです。

・ステロイド注射
痛みが強い場合に、肩峰下滑液包内もしくは肩関節腔内にステロイド注射をすることがあります。

・温熱療法
入浴で体を温めたり、関節の周りに電気を流したりします。

・理学療法
急性期を過ぎて痛みが軽減してきたら、肩の拘縮予防や可動域改善のために、ストレッチや運動などの肩の関節可動域訓練を行います。

痛みがひどい急性期には、安静にして肩を動かし過ぎないことや、鎮痛剤を服用したりすることが第一です。無理に肩を動かそうとすると、炎症がさらに悪化してしまうおそれがあります。患部を温めたり動かしたりするのは、医師や理学療法士の指導のもと、痛みが落ち着いてからにしてください。

おわりに:五十肩の原因は老化や酷使。医師に相談しながらしっかり治療を続け改善させよう

五十肩の原因ははっきりとわかっていませんが、長年の酷使や老化が原因と考えられています。そのため、深刻に考えることはないケースが多いですが、激しい痛みが出るため日常生活に支障が出てしまうこともあるでしょう。自己判断で動かしたり、マッサージすると痛みが悪化したり治癒が遅れてしまうリスクがあります。必ず医師と相談しながら、適切な治療を続けていきましょう。

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