猫背になってしまうのはなぜ? おすすめの治し方は?

2017/11/27

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

仕事でもプライベートでも、スマホやパソコンを毎日、長時間使っているという人は多いのではないでしょうか。注意したいのは、その時の姿勢です。猫背がクセになってしまうと、思わぬ体の不調をおこしてしまいます。

猫背ってどんな状態のこと?

猫背とは、猫のように背中が丸まってしまっている姿勢のことです。本来、背骨はゆるやかなS字を描いていますが、S字の湾曲が極端になってしまうと猫背になってしまいます。
猫背になると様々な身体の不調を招くと考えられており、それは背中の症状だけでなく、腰や首にも影響してくるのです。例えば、ストレートネックと呼ばれる、頭だけが身体の前側に出てしまうストレートネックや反り腰など猫背が起因しているケースが多いといわれています。

猫背になってしまう原因は?

猫背の原因のひとつに、同じ姿勢を長時間続けることが挙げられます。デスクワークやスマホに熱中しているときなど、現代人は知らず知らずに長時間同じ姿勢で過ごしてしまうことも多いでしょう。パソコンやスマホの画面を集中して見ようとすると、身体よりも顔が前にいくようになり猫背を引き起こします。

また、運動不足も、猫背の要因のひとつです。身体を正しい姿勢に保つには、ある程度の筋力が必要であり、日頃から歩いたり、運動したりする習慣がない人は、気づかないうちに筋力を失い猫背につながっているケースもあるのです。ただし、重い荷物を持ち続けたり、無理な姿勢で作業や運動を続けることは偏った姿勢につながり猫背を引き起こしてしまうことがあるので注意が必要です。

猫背をそのままにするとどうなる?

原因がよくわからない体調不良は、実は猫背が原因かもしれません。猫背は姿勢のみならず、体の機能にも影響を及ぼす可能性があります。

見た目への悪影響

丸くなった背中は、老けた印象や暗い印象を与え、身長も実際より慎重も低く見えます。猫背の人は、自分でも気付いていないうちに見た目で悪い印象を与えているかもしれません。

精神的な疾患

猫背で背骨のバランスが乱れると自律神経系のバランスが乱れやすくなるといわれています。これは医学的に解明されたわけではありませんが、自律神経系に不調をきたすと、気分が晴れなかったり、やる気がおきなかったりと、精神面へ悪影響が出る可能性があります。説明できないような気分の落ち込みや身体の不調は自律神経の乱れから起こっているかもしれません。

肩や首のこり、頭痛

猫背になると、首や肩に偏った負担がかかるようになり、首や肩の筋肉の血行不良や肩こりや首こりが起こりやすい状態になります。肩こりや首のこりなどの筋肉の緊張は、緊張性頭痛につながり、血行不良は偏頭痛につながる可能性があるのです。長引く肩や首のこりがある場合、猫背になっていないかチェックしてみましょう。

内臓系の疾患

猫背になるとお腹を圧迫することになるため、内蔵に多少影響が出る可能性があります。また、自律神経の乱れは内臓活動に影響します。猫背が直接内臓の病気を引き起こしているわけではありませんが、猫背とその他の要因が絡み合うことで、内臓疾患になる可能性が高くなるかもしれません。

効果を実感できる猫背の直し方はあるの?

猫背の解消には、背中を支える働きをもつ腹筋と背筋を鍛える必要があります。また、姿勢維持筋といわれるインナーマッスルを鍛えることも重要です。インナーマッスルを鍛えるツールは様々なものが市販されているので、気軽にできるものから試してみましょう。ただし、筋肉を鍛えてもバランスよく使えなければ、逆に姿勢が歪み猫背が悪化してしまうかもしれません。エクササイズとともに、正しい姿勢でウォーキングするなど、適度な全身運動も取り入れていくことをおすすめします。

おわりに: 猫背は放置せず、日ごろから治すよう意識しよう

ちょっとした癖として見過ごしがちな猫背ですが、放っておくと重大な疾患を招きかねません。まずは、日常生活の中にストレッチを取り入れ、自分の姿勢に問題点がないか確認する習慣をつけましょう。

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