記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/12/4
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
亀頭包皮炎とは、ペニスの包皮や亀頭部分に炎症が起こってしまうことです。セックスで感染することもありますが、セックスしない子供の発症例もあります。この記事では、亀頭包皮炎の原因と治療について解説しています。
亀頭包皮炎とは、亀頭から包皮まで炎症が起こる病気のことです。亀頭と包皮の両方と、どちらか一方のみのケースがありますが、両方同時に発症する割合が殆どを占めるといわれています。
亀頭包皮炎は性感染症に分類される病気です。しかし、セックスを行っていない場合でも感染することもありますので、ご注意ください。また、治ったと思っていても実はまだ完治していなかったということも多いです。亀頭包皮炎は短期間で完治することはほとんどありません。
亀頭包皮炎の潜伏期間は個人により異なりますが、平均すると1日から1週間ほどです。短期間で複数人と性交渉している場合、どのルートから感染したのか特定が難しくなってしまいます。また、小さな子供の発症例もあるので注意が必要です。
亀頭包皮炎は大腸菌やカンジダを含む細菌や真菌が、亀頭や包皮に感染することが発症要因です。セックス以外の感染原因としては、下着との摩擦による擦り傷のほか、糖尿病や包茎が起因していることもあります。
包茎は包皮の中に垢や雑菌が溜まりやすくなること、糖尿病は免疫が低下して雑菌の増殖しやすくなることが、亀頭包皮炎が起きる可能性を高める原因と考えられています。
雑菌が原因で亀頭包皮炎が起きる場合、包皮に痛みやかゆみなどが現れることがあります。「最近、包皮に痛みを感じる」「毎日、かゆみを感じる」という方は亀頭包皮炎を疑った方が良いかもしれません。あまりにも酷い場合は、包皮が水ぶくれのように腫れあがってしまうこともあります。カンジダが原因の亀頭包皮炎は、かゆみや白いカスが溜まるなどの症状がみられることがあります。
また、亀頭包皮炎の症状が進むと、鼠径部リンパ節腫脹などの合併症を伴うこともあるので、症状が現れたときは、放置せず、病院の医師に相談するようにしましょう。
細菌性の亀頭包皮炎では、抗菌薬やステロイドを用いて治療を行います。一方で、カンジダ性の亀頭包皮炎では抗真菌剤を使うのが一般的ですが、抗真菌剤とステロイド剤をブレンドした薬が処方されることもあります。
亀頭包皮炎を予防するには、陰部を清潔して、入浴後はぬれたままにせずよく乾かすようにしてください。ただし、、亀頭や包皮はとてもデリケートな部分のため、洗いすぎたり強くこすると傷がつき炎症の原因になることもあるので注意してください。
亀頭包皮炎は、亀頭から包皮の範囲に炎症が起きる病気であり、原因はさまざまあります。予防のために、普段から患部を清潔し、免疫を低下させないように生活習慣を見直しましょう。