腎梗塞が起こる原因にはどんなものがある? 症状・治療まで解説!

2017/12/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

腎臓の動脈が詰まってしまうことで、腎臓が壊死してしまう「腎梗塞」。この腎梗塞は、いったいなにが原因で発症するのでしょうか?症状や治療法と併せて解説していきます。

腎梗塞とはどんな状態?

腎梗塞とは、腎組織に栄養や酸素が行き届かず、壊死してしまう病気です。腎組織が壊死すると、腰やお腹などの身体の痛み、悪寒、発熱、嘔吐、血尿などの症状がみられる場合があります。また、症状が重くなると排尿が出来なくなってしまい、急性腎不全になる恐れもあります。腎梗塞は早期発見が重要ですが、小さな梗塞の場合は自覚症状がほとんどないため気付きにくいことがあります。

腎梗塞が起こる原因について

腎梗塞は、血液の塊である血栓もしくは血管をふさぐ塞栓によって、腎動脈や分枝腎動脈が詰まってしまうことが原因で起こる病気です。腎動脈や分枝腎動脈が詰まる原因として考えられるのは、心臓弁膜症や心内膜炎などの心臓疾患です。中でも、心臓の手術を行ったことによって血栓が作られ、腎臓の動脈に詰まってしまう塞栓症が発症原因となる確率が高いです。

その他、血栓の原因となるものとしては大動脈瘤、全身性エリテマトーデスなどが挙げられます。また、動脈硬化治療のために手術・検査を受けた方は、塞栓症が原因となり腎梗塞を引き起こしてしまう場合もあります。

なお、血栓以外にも、血管の壁から剥がれ落ちたコレステロールの結晶などが原因で、血中に脂肪が入り込んでしまったことにより、腎梗塞を発症する場合もあります。

症状や数値の変化

腎梗塞になると、お腹や腰の激しい痛み、悪寒、39℃前後の発熱、嘔吐、血尿などの症状がみられます。尿量が減少したり、一時的に高血圧が見られる場合も腎梗塞の疑いがあります。

血液検査を行うと、白血球の増加、肝機能障害を示すASTやALT値、血漿レニン活性やアルカリホスファターゼの値が上昇する傾向があります。ただし、梗塞が小さかったり緩やかな場合は、無症状の場合もあります。

治療方法

腎梗塞は、血栓溶解薬や抗凝固薬などを使用して治療を行います。腎臓の片方だけが重傷の場合は腎臓を摘出しなければならない場合もあります。また、腎不全を伴う場合は血液透析療法が行われる場合もあります。

腎不全の主な原因である心臓疾患は、肥満や動脈硬化などが原因となり引き起こされている場合が多いので、腎梗塞にならないためには、脂肪分やカロリーを控えて野菜多めの食生活にする食事療法や、飲酒を控える、適切な運動を心がけるなどの生活習慣を見直しが大切です。

おわりに:生活習慣を見直し、発症を予防することが大切

腎梗塞は心臓疾患が主な原因となります。生活習慣を見直し、心臓疾患の原因となる肥満や動脈硬化を予防することで腎梗塞の発症を予防しましょう。

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