変形性関節症ってどんな症状? リウマチとの違いは?

2017/12/6

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

膝や股関節を動かそうとしたときに痛みが走る場合、もしかしたら「変形性関節症」を発症しているかもしれません。今回はこの変形性関節症の具体的な症状や、関節リウマチとの違いを中心に解説していきます。

変形性関節症とは

変形性関節症は可動関節、つまり身体を動かす関節において特に体重がかかる荷重関節を侵していく疾患です。変形性関節症は指や首などさまざまな関節に起こりうる疾患ですが、荷重関節に起こりやすいことから、股関節や膝関節に発症することが多いのが特徴です。

変形性関節症は一次性関節症と二次性関節症に分類されており、前者は基本的に原疾患(原因となる疾患をいいます)に起因しないものであり、後者は何らかの疾患に起因するものです。初期でなおかつ軽度であれば、身体を動かすことによる関節の痛みは休めば治まることがありますが、進行すると持続的な痛みが起こり、関節内への関節液の貯留やさらには関節の変形が起こってくることがあります。

変形性関節症とリウマチの違いは?

変形性関節症に似た疾患には関節リウマチがあり、いずれも関節痛や進行具合によっては関節変形をもたらすことがあるという点においては似通っています。しかしながら関節リウマチが炎症性に起因する疾患であるのに対して、変形性関節症は基本的に非炎症性の疾患であるという点で異なります。

その他にも関節リウマチと異なる点としては、貧血や発熱などの全身症状があまり見られないこと、関節症状が非対称である場合が多いことが挙げられます。非対称とは、例えば膝関節であれば左右どちらかに症状が現れるというもので、特に利き脚に多く見られる傾向があります(ただ、左右対称に症状が見られる場合もあります)。

なぜ変形性関節症を発症するの?

変形性関節症は年齢や遺伝、何らかの疾患によって発症リスクが上がることがありますが、最も大きな原因は、関節への荷重がかかり続けることによる関節軟骨の摩耗です。

関節とは骨と骨の接合部分をいいますが、骨と骨の間には関節軟骨というクッションの役割をするものがあります。この関節軟骨が荷重負担によって摩耗して薄くなる、もしくは失われた状態になると骨と骨が直接ぶつかりやすくなり、痛みを引き起こすのです。また、骨と骨の衝突で骨の退行性変化が生じ、骨が棘のように変化することもあり、これによって痛みが現れることもあります。

痛みが続くとその部分に発痛物質が過剰に放出されたり、炎症を起こしたりするので、ますます痛みが酷くなったり、進行すると関節液貯留に伴う腫れや変形につながります。

変形性関節症の対処法は?

変形性関節症を発症した場合の対処法ですが、重要なことは可能な限り症状を進行させないということです。そのための方法として、まずできるだけ関節を冷やさず保温しましょう。関節の痛みがあると、発痛物質が関節内に貯留していることが多いため、温めることで血行を良くすることで発痛物質の移動を促し、痛みの軽減を図ります。また筋肉などの軟部組織が温められることで、関節を動かしやすくなることにも繋がります。

次は日常の動作において、重い物を持つなど関節に負担がかかることは避けるようにしてください。また、サポーターなどを装着して関節を保護しながら動作を行うことも有効です。その他には、筋力を付けて関節をサポートしやすくするのも効果的な対処法です。

おわりに:関節の変形につながることもある変形性関節症。異変を感じたらすぐ病院へ

変形性関節症は初期段階では少し安静にすれば症状がおさまりますが、進行すると関節の変形につながる恐れがあります。片側の関節の痛みなど、疑わしい症状がみられたら、早めに病院を受診しましょう。

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