記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/12/6
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
腫瘤(しゅりゅう)とは、体の表面や体内にできる「できもの」や「こぶ」のことです。この記事では腫瘤の種類や原因、治療法などの基礎知識を紹介していきます。体のできもので悩んでいる人は参考にしてください。
腫瘤とは、平たくすると「できもの」や「こぶ」などの全般を意味します。腫瘤のうち悪性のものは「悪性腫瘍」などと言われます。
非腫瘍性の腫瘤には乳腺炎などのしこりやガングリオン、粉瘤や滑液包炎などがあります。粉瘤は皮膚の下にしこりが見られるぐらいで、皮膚表面上に症状が現われることがありません。
良性の腫瘤の例として粉瘤(固まった血腫や垢などの老廃物が真皮内に溜まってしまうもの)があります。
他の例として、ガングリオンは手の関節の背側にできるゼリー状の液体が貯留したものです。
滑液包炎は膝関節の内側や前方、それに肘の後方にできる腫瘤で、動かすことで多少の疼痛が起こります。運動などで過度の刺激が関節に加わり、滑液包に液体が貯留することが原因と考えられています。
腫瘤は、悪性であるか良性であるかを正しく診断することが重要です。そのため、複数の検査を総合して判断することになります。
触って確認する触診ではっきりと捉えられる大きさであれば、見た目の特徴などを加味して断定可能な場合があります。
触診では判断できない場合は、超音波検査や細胞を採取し顕微鏡での検査を行います。その他、位置やサイズを検査するためにも画像検査とX線(レントゲン)検査、さらにコンピュータ断層撮影(CT)に、血液検査などを重ねて確実な診断を行います。場合のよっては切開生検が行われます。
腫瘤には悪性と良性があり、良性腫瘍であれば放置していても問題がない場合もありますが、悪性の場合は治療が必要です。できものやこぶなどがある場合は、早めに検査で良性か悪性かの診断をしてもらうようにしてください。