思春期早発症とは?性別ごとに症状を解説!

2017/12/12

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

小学校低学年くらいの段階で、性的な発育が身体上にみられた場合、「思春期早発症」の可能性があります。思春期早発症の特徴について、女児・男児ごとに以降で詳しく解説していきます。

思春期早発症とは

 

思春期早発症とは、通常よりも早い時期に思春期に見られる兆候が現れることをいいます。思春期は性差がはっきりしてくる時期で、女児は女性らしく男児は男性らしく体つきも変化していくのが一般的です。女の子の場合には10歳頃から思春期を迎え、男の子の場合には12歳頃から思春期を迎えます。

ところが思春期早発症の場合にはそれよりも早い段階で、体に変化が現れてしまいます。発育が早いだけであれば何も問題ないように思われますが、身長があまり伸びずに小柄な体形になってしまうことがあります。これは早期に体が出来上がるためで、一時的に身長は伸びるもののそこで成長が止まってしまいます。また、幼い年齢で陰毛が生えたり生理が始まったりすることによって、心理的なストレスを感じることも多くあります。

思春期早発症の症状:男児の場合

男児の思春期早発症の主な症状には、9歳までに睾丸(精巣)が発育するといった症状があります(一般的に睾丸(精巣)は、9歳~13歳頃に発達するとされています)。それから思春期早発症には、10歳までに陰毛が生えるといった症状もあります。また、11歳までにわき毛や髭が生えたり声変わりが起こったりします。

これらの症状が見られた場合には低身長になってしまう可能性が高いので、治療を行う必要があります。ただし、女児の場合には乳房が膨らむので分かりやすいのですが、男児の場合は本人も周囲の大人も気付きにくいといった問題があります。特に睾丸が発育しているかどうかというのは、専門医でなければ判断しにくい特徴です。

思春期早発症の症状:女児の場合

女児の思春期早発症の症状で代表的なのは、乳房が膨らんでくる症状です。乳房が膨らみ始めるのは一般的に7歳6か月~12歳頃ですが、それよりも前に乳房が膨らみ始めたら思春期早発症の可能性があるので注意が必要です。乳房の膨らみは思春期早発症の症状の中でも、一番気づきやすい症状になります。

それから8歳までに、わき毛や陰毛が生えてくるといった症状もあります。また、10歳6か月までに月経(生理)が始まってしまうこともあります(月経が始まるのは一般的に、10歳6か月頃から14歳頃とされています)。

女児の場合には乳房の膨らみや月経の始まりなどで気付きやすいのですが、周囲の人にも気づかれてしまうので心理的なケアも行う必要があります。

思春期早発症の診断・検査

思春期早発症の検査では、性の早熟度をチェックするための診察や、血液中の性ホルモンの分泌状態を調べるホルモン検査などが行われます。また母子手帳や学校の身長・体重の記録などから成長曲線を描き、身長のスパートの有無も確認します。それからX線造影検査を行って、骨が成熟しているかどうかを調べます。性ホルモンが早期に分泌されると、骨の成熟度が促進されるからです。

思春期早発症の外形的な症状が現れていたり、骨が成熟していたり、性ホルモン値が高かったりすると思春期早発症と診断されます。性ホルモン値は男児の場合には精巣から分泌されるテストステロンが上昇します。女児の場合には、卵巣から分泌されるエストロゲンが上昇します。

おわりに:低身長につながることのある思春期早発症。気になる症状があれば早めに検査を

発育が早く始まってしまうだけでなく、低身長も引き起こす恐れがある思春期早発症。ホルモン検査などで診断可能な病気なので、お子さんに心当たりのある症状がみられた場合は、専門の医療機関にて検査を申し込みましょう。

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