痛風の原因はプリン体!?食べ物以外の原因もあるの?

2017/12/14 記事改定日: 2018/3/19
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三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

足の親指の付け根などが赤く腫れ激痛が起こる痛風は、プリン体の過剰摂取により尿酸値が高まることが原因ということは有名ですが、食べ物以外の原因があることをご存知ですか?この記事では、痛風の原因について詳しく解説しています。
予防方法も紹介しているので、参考にしてください。

プリン体が増えるとなぜ痛風になるのか?

男性の患者数が多いとされている痛風は、体内の尿酸が高い状態によって引き起こされます。その尿酸の原因となるのがプリン体であり、痛風患者はプリン体が含まれている食材に対して意識する必要があります。

プリン体は体内において生成や分解を行いますが、多くの食材の中に旨味成分として存在して食べて美味しいと感じるものには大体プリン体が含まれています。通常、プリン体は体内で分解され尿酸に変化し、排出されることでバランスをとっていますが、過剰な摂取によってその域を超えると、体内に溜まり尿酸値が高くなってしまいます。その結果痛風を発症させ激しい痛みに悩まされるようになります。

特に痛風の痛みは想像以上のものとされ、風が吹くだけでも痛いという表現から痛風という病名がついたともいわれています。ただしプリン体自体は悪いものではなく、筋肉が使われる際のエネルギー伝達物質の材料となり細胞維持には欠かせない成分です。問題なのは過剰な摂取による体内での蓄積という事です。

尿酸値が高まると痛みが起こるのはなぜ?

体内に取り入れられたプリン体は主に肝臓で分解されて尿酸となります。尿酸は誰にでもあるものですが、通常では血液に溶けた状態で存在します。ですが、尿酸が大量に存在すると、血液中に溶け込めない尿酸が出てしまいます。このような血液に溶け切らない尿酸は、尿酸結晶となって主に関節に蓄積してしまうと考えられています。

この結晶自体には痛みを発生する作用はありませんが、運動や外から力が加わることで、結晶の一部が剥がれ落ちて関節の中に落ちると、体の免疫機構がそれを異物と判断し、白血球が異物を排除しよとして攻撃を行います。白血球による異物の攻撃によって炎症が起こり、これによって激しい痛みを感じるのです。

プリン体の多い食べ物や飲み物

体内における尿酸値の基準値は7.0mg/dlとされており、それを超えるレベルに達すると高尿酸血症となり、痛風を引き起こす恐れがあります。痛風の原因となる高尿酸血症にさせないためにも、日常生活での注意や意識が大切になっていきます。特に毎日の食事の管理は必須であり、プリン体の成分が多い食べ物や飲み物を理解し、摂取方法に気をつける事が重要です。

肉類では、レバーやホルモン系にプリン体は多く含まれます(牛肉や豚肉、鶏肉すべてに共通)。魚介類の場合はイワシやカツオにエビの他に白子などが当てはまります。イクラや数の子にたらこも魚卵のため、大量に食べるのは控えたほうが良いでしょう。

そしてビールにもプリン体は存在します。ビールや発泡酒には麦芽由来のプリン体が含まれており、大量に飲んでしまうとそれだけプリン体の摂取量も増えてしまいます。またお酒の場合、醸造酒の方が蒸留酒よりもプリン体含有量が高めです。

運動やストレスなど、食べ物以外が原因になることも!?

過度な運動やストレスは、尿酸値を高めることが知られています。その詳しい原因は解明されていませんが、最近では、プリン体が肝臓などで分解される時に必要な酵素の一種が過度な運動やストレスによって活性化され、尿酸の産生が増えることが原因という説が有力となっています。

痛風の痛みはロキソニン®などの市販薬で抑えられる?

痛風の痛みは市販薬によって改善することができます。突然の痛風の痛みには市販の鎮痛薬を使用して対処も可能であり、代表的なおススメ市販薬はロキソニンS®です。
一方、市販の鎮痛薬の中でも、バファリンなどのアスピリンを含む薬は逆に尿酸値を上昇させ、痛風の痛みを助長してしまうことがあるので服用は控えましょう。

また、市販薬によって痛風の痛みが和らいだとしても、またいつ痛みが生じるかは予測できない上に、痛風を悪化させ、腎不全や尿路結石などの合併症を引き起こす可能性もあります。自己判断によって市販薬で痛みをやり過ごすのではなく、きちんと病院を受診して尿酸値を下げる治療を継続しましょう。

痛風を予防するために

毎日の食事での栄養摂取はとても大切な事ですが、必要以上のプリン体の摂取によって高尿酸血症となり痛風を引き起こすのは避けたいものです。そのためには、普段の食生活の改善が鍵を握ります。

具体的には、肉や魚を毎日大量に食べる習慣を正し、食物繊維が豊富な野菜中心の食生活に変えるのが理想です。プリン体の多い食材を食べる時は量に注意し、適量で満足出来るような調理の工夫をするのがおすすめです。

なお、飲酒の際はプリン体の含有量をチェックしながらビールやお酒の種類を変えて楽しみましょう。最近ではプリン体を意識した製品も多くありますから、尿酸値が気になる人にも楽しんで飲めるようになってきています。

また適度な負荷の有酸素運動やストレッチにヨガなどは、尿酸値を下げる効果もあるとされるので積極的に取り入れましょう。逆に瞬発力や力を必要とする筋力トレーニングなどは、一時的な尿酸値の上昇を招くため注意して行う必要があります。また日常生活において水分を摂らない人は尿酸値が高めの傾向があるので、きちんと水分補給も行って痛風の予防に意識した生活を送るようにしてください。

おわりに:プリン体の過剰摂取を控えつつ、適度な運動を!

プリン体はイクラや白子、ホルモンにビールなど、おいしい食べ物や飲み物に多く含まれています。つらい痛風を発症しないためにも、日頃からこれらの過剰摂取は控え、栄養バランスのとれた食事と適度な運動を心がけましょう。

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