記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/1/5 記事改定日: 2019/9/27
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ばね指とは、腱鞘(腱が通っているトンネル状の組織のこと)や腱が炎症を起こすことで発症します。基本的には保存療法で治療しますが、症状がひどいときには手術が必要になることがあります。この記事では、ばね指の手術とリハビリの重要性について解説しています。
何かをつかんだり開けたりするときに指を曲げ伸ばしするとき、「筋肉」と「腱」を使います。物をつかみあげるのに動く筋肉は、前腕(肘から下部の腕)にあり、腱が筋肉の力を指に伝達してくれます。その力が伝わる過程で、屈筋腱(指を曲げるときに働く腱)が浮き上がらないように抑えてくれるのが靭帯性腱鞘です。
ばね指は、靭帯性腱鞘に継続的に強い力がかかって炎症が起こる症状です。腱や腱鞘が腱鞘炎を起こし、症状が進行すると、腱が腱鞘を通るときに引っかかるようになります。親指や中指、薬指の先端から二つ目の関節に多く見られますが、どの指にも起こる可能性があります。
また、朝起きたときに症状が強く現れ、日中使っていると症状が軽くなるという特徴があります。ばね指が進行するにつれてひっかかりが強くなり、最終的には指が動かなくなってしまうこともあります。
ばね指の治療は、局所固定や腱鞘内へのステロイド注射といった保存療法が中心です。ただし、保存治療では症状が改善できないと判断された場合や再発を繰り返す場合には、靭帯腱鞘を開く手術を行うことがあります。また、ステロイド治療による組織の萎縮を防ぐために手術が選択されることもあります。
ばね指の手術は局所麻酔下で行います。
手術後の1週間から10日ほどで抜糸することができます。
ただし、間違ったリハビリを行うと症状が悪化してしまう可能性があります。必ず医師や理学療法士の指導のもと行ってください。