外傷の応急処置処置のやり方と注意点とは?

2017/12/22 記事改定日: 2019/3/27
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三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

外傷とはいわゆるケガのことであり、外部からの負荷で起こったものであれば、擦り傷や切り傷はもちろん、骨折も外傷に含まれます。
この記事では、擦り傷や切り傷、虫刺され、骨折など、比較的身近な外傷の応急処置の解説をしています。

外傷にはどんな種類がある?

外傷とは、外的要因によって体に損傷を負うことで、外部から体に対して過度な負荷がかかった場合に起こります。
外傷の程度は「擦り傷」や「切り傷」をはじめ、スポーツ事故や交通事故などによる「骨折」「内臓の損傷」までさまざまな種類があります。

日常生活のなかで負いやすい外傷の例としては、転ぶなどしてできた「擦り傷」、包丁や紙・針による「切り傷」「刺し傷」、蜂などによる「虫刺され」、犬やネズミなど動物に噛まれる「噛み傷」などが挙げられるでしょう。

外傷の応急処置の方法は?

比較的軽度な「擦り傷」「切り傷」「刺し傷」なら、少しの出血で済みますし、流水で汚れや異物を洗い流し、清潔なガーゼ等で傷口を保護すれば十分な手当てになります。

ただし、鋭利な金属やガラス片による深い「切り傷」「刺し傷」の場合は、刺さったものが抜けなかったり、多量の出血と痛みを伴うことがあります。

そういった場合は無理に刺さっているものを抜かず、簡単な止血だけして、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。

また、毒を持つ蜂や蟻などに刺されると、毒にアレルギーのある人はショック症状を起こすこともあります。軽い痛みと腫れしかない場合であっても、蜂に刺されたのならピンセットで傷口の針を抜いたあとに、念のために医師の診察を受けることをおすすめします。
もしショック状態に陥ってしまった場合は、すぐに救急車を呼んでください。

細菌やウイルスなどを保有している可能性のある動物に噛まれた場合は、まず石鹸と水で傷口をよく洗い流して唾液ごと細菌を取り除き、ガーゼ等で傷口を保護してから、必ず医療機関で診てもらいましょう。

止血、消毒のやり方

外傷の応急処置の基本は、「止血・洗浄・傷口の保護」です。

まずは、出血している傷口を手や指で押さえて5分以上圧迫して止血してから、感染症予防のために傷口の泥や破片を取り除き、石鹸と水道水で洗浄していきます。

刺激が強いアルコール消毒液などは組織を損傷させる可能性があり、自然治癒力を損なうリスクがあるので傷口の洗浄には適しません。

傷が深く、流水だけで洗い流せない場合は、傷をこすって汚れを落としましょう。

きれいになったら、あとは傷の大きさにあわせて絆創膏やガーゼ、軟膏などによって傷口を閉じれば応急手当は完了です。
ただし応急処置が終わった後は、早めに病院で診てもらい、適切な治療をしてもらいましょう。

また、傷が8ミリ以上と大きくて深かったり、数分圧迫しても血が止まらなかったり、傷口に異物が入り込んで除去が難しい場合は、医師による緊急処置が必要です。

外傷を適切に手当せずに放置すると、感染症によって傷口が膿んで傷んだり、治る過程で変形したり、傷口が残って機能や見た目に支障をきたす恐れがあります。
このようなリスクを回避して外傷をきちんと治すために、できるだけ早く手当てしましょう。

骨折している可能性があるときの応急処置は?

骨折しているときには以下のような症状や身体の変化が見られます。

  • ダメージを受けた部位が腫れて熱感を伴う
  • 患部に内出血がある
  • 強い痛みのため患部を動かすことができない
  • 患部を中心にしびれがある

このような症状が見られた場合は、速やかに病院を受診する必要があります。なるべく患部を動かさないように注意し、タオルなどで患部を固定して病院を受診するようにしましょう。
また、首や腰、骨盤などの骨折が疑われる場合には、脊髄などの重要な神経にダメージを与える可能性がありますのでなるべく体を動かさないようにし、救急車を呼びましょう。

おわりに:もしものときのために応急処置のやり方を覚えておこう

外傷を放っておくと傷が治らないだけでなく、後々後遺症になってしまうリスクがあります。いざというときに困らないように、正しい応急処置のやり方を覚えておきましょう。
ただ、応急処置が終わった後は、念の為医師に診てもらうようにしてください。

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