原田病は何が原因で発症するの?完治することは難しい?

2018/1/15 記事改定日: 2019/6/19
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

原田病は両目に網膜剥離が現れる病気です。目の症状が強く出ますが、全身に症状が現れる自己免疫疾患になります。再発が多いといわれていますが、完治する方法はあるのでしょうか。この記事では、原田病の治療方法と検査方法について解説しています。

原田病の原因は?

原田病とはぶどう膜炎のひとつです。ぶどう膜とは、網脈膜、毛様体、虹彩の3つの器官から成りたち、眼球のほかの部分より血管が多いのが特徴です。発症すると、急に網膜剥離が生じて見えにくくなるため、眼だけの病気と思われやすいですが、色素細胞がある脳や毛髪、内耳、皮膚など、全身に症状が現れます。

日本人など有色人種に多く、メラニン色素に対しての免疫反応が高まったことで発症すると考えられています。

メラニン色素細胞に対する自己免疫疾患が原因とされていますが、メラニン色素細胞に対してどうして免疫反応が起こるのかは未だに明らかになっていません。
ただ、遺伝的要素が深く関係しているとされており、白血球の血液型にあたる組織適合抗原が関係していると考えられています。

原田病は完治できる?

原田病は、眼に強い炎症症状が見られますが、全身の病気ですので全身の治療が必要になります。
治療ではステロイド剤を大量に全身投与していきますが、高血圧や血糖値上昇などの重い副作用を伴う可能性があるので入院が必要になります。

ステロイド剤の投与は点滴からはじまり、次第に内服薬に切り替えていきます。ステロイドの治療は急にやめることができず、徐々に薬の量を減らしながら半年ほどかけて行います。
途中、炎症の再発や長期化が疑われた場合には1年以上投与を続ける必要が出てくる場合もあります。

原田病は、現段階では確実に再発を防ぐ治療法はありません。強い治療を行っても、2~3割の人は再発したり、長期化したりすることがあります。

再発時の症状と治療の特徴

原田病は発見・治療が遅れると炎症が慢性化して再発を繰り返すことがあります。その結果、徐々に視力が低下することもあります。

原田病の治療はステロイドの大量投与であり、症状が治まっていくにつれて少しずつ減量していきますが、減量中に再発した場合は再度大量投与が行われます。このため、数年に渡ってステロイド投与を続けなければならないケースも多々あり、ステロイドによる様々な副作用に注意しながら治療を進めていくこととなります。

おわりに:原田病はステロイドによる長期の治療が必要になる可能性も。医師の管理のもと根気よく治療を続けよう

原田病は目の症状が強く出るため目の病気と勘違いされがちですが、全身に症状が現れる自己免疫疾患です。治療はステロイドの全身投与が基本であり、強い副作用のリスクがあるうえに再発したり長期化する可能性があります。医師の管理のもとしっかりと治療を続けていく必要があるので、家族などのサポートを得ながら根気よく治療を継続していきましょう。

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