再発が起こりやすい原田病・・・完治することは難しい?

2018/1/15

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

原田病は両目に網膜剥離が現れる病気です。目の症状が強く出ますが、全身に症状が現れる自己免疫疾患になります。再発が多いといわれていますが、完治する方法はあるのでしょうか。この記事では、原田病の治療方法と検査方法について解説しています。

原田病について

原田病とはぶどう膜炎のひとつです。ぶどう膜とは、網脈膜、毛様体、虹彩の3つの器官から成りたち、眼球のほかの部分より血管が多いのが特徴です。原田病が発症すると、急に網膜剥離が生じて見えにくくなるため、眼だけの病気と思われやすいですが、色素細胞がある脳や毛髪、内耳、皮膚など、全身に症状が現れる病気です。日本人など有色人種に多く、メラニン色素に対しての免疫反応が高まったことで発症すると考えられています。

原田病の原因は何? 検査方法は?

メラニン色素細胞に対する自己免疫疾患が原因とされています。メラニン色素細胞に対してどうして免疫反応が起こるのかは未だに明らかになっていません。ただ、遺伝的要素が深く関係しているとされており、白血球の血液型にあたる組織適合抗原が関係していると考えられています。自己免疫疾患は体の中にある正常な物質を異物と認識してしまい、免疫反応を起こし、これが原因となって炎症などを起こす病気のことです。

原田病の治療は強い副作用を伴う可能性があるので、原田病の診断も慎重に行われます。腕から造影剤を注入して網膜剥離が起こっているかを確認したり、エコーや血液検査、尿検査、聴力検査、髄膜検査などあらゆる検査を通じて診断します。

治療法は?再発を防ぐことはできないの?

原田病は、眼に強い炎症症状が見られますが、全身の病気ですので全身の治療が必要になります。
治療はステロイド剤を大量に全身投与するのが一般的です。しかし、高血圧や血糖値上昇などの重い副作用を伴う可能性があるので、入院が必要になります。ステロイド剤の投与は点滴からはじまり、次第に内服薬に切り替えていきます。ステロイドの治療は急にやめることができず、徐々に薬の量を減らしながら半年ほどかけて行います。

途中、炎症の再発や長期化が疑われた場合には1年以上投与を続ける必要が出てくる場合もあります。原田病は、現段階では確実に再発や長期化を防ぐ治療法はありませんので、強い治療を行っても、2~3割の人は再発したり、長期化したりすることがあります。

おわりに:原田病はステロイドによる長期の治療が必要になる可能性も。医師の管理のもと根気よく治療を続けよう

原田病は目の症状が強く出るため目の病気と勘違いされがちですが、全身に症状が現れる自己免疫疾患です。治療はステロイドの全身投与が基本であり、強い副作用のリスクがあるうえに再発したり長期化する可能性があります。医師の管理のもとしっかりと治療を続けていく必要があるので、家族などのサポートを得ながら根気よく治療を継続していきましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

この記事に含まれるキーワード

メラニン(3) ステロイド(49) 自己免疫疾患(25) 網膜剥離(8) 原田病(3) ぶどう膜炎(8)