結膜下出血を何度も繰り返す場合は「結膜弛緩症」かも?!

2018/1/22

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

結膜下出血になっても痛みなどはほとんど起こらず、特別な治療が必要ない場合も少なくありません。しかし何度も繰り返す結膜下出血は、結膜弛緩症を発症している可能性があります。この記事では、結膜弛緩症について解説しています。

結膜下出血とは?

結膜下出血(けつまくかしゅっけつ)とは、目の白目部分表面を覆っている透明の「結膜」という膜の毛細血管が破れて、白目が真っ赤に充血してしまう病気です。
結膜は白目部分を構成している強膜(きょうまく)の上にゆとりを持って張られているのですが、この結膜がなんらかの理由で傷つくことによって発症すると考えられています。

原因はさまざまで、瞬きの際にまぶたにひっかかるだけで発症することもあれば、お酒の飲み過ぎや水中眼鏡の締め付けなどによって引き起こされることもあります。目がべったりと赤くなるため重症に見えることも多いですが、痛みを感じることはほとんどありません。

充血以外の症状は多少目がごろごろする程度で、通常1~2週間ほどで血が血管に吸収されて自然に治癒するため、特に治療の必要はないといわれています。

結膜下出血を何度も繰り返す場合は・・・

特に治療の必要のないとされる結膜化出血ですが、何度も繰り返すようであれば、結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)が潜んでいる可能性があります。結膜弛緩症とは、もともと適度なゆとりや緩みがある結膜が必要以上に緩んでたるみとなり、下まぶたに沿って余った状態になっていることを言います。

発症する原因ははっきりとは分かっていませんが、日常的にコンタクトレンズを使用している場合や加齢とともに発症が増える傾向があることが分かっています。

発症すると、たるんだ結膜が黒目(角膜)に乗りあがって見えたり、涙腺をふさいでしまうために涙の調節がうまくいかず、涙目やドライアイなどの症状を引き起こします。

また、このたるんだ結膜が動いたり引っ張られたりすることで結膜の毛細血管が傷つきやすくなり、繰り返し結膜下出血を起こすようになってしまいます。

結膜弛緩症はどうやって治療するの?

結膜弛緩症の治療法には、点眼治療と手術治療があります。

まずとられるのは点眼治療で、人口涙液やヒアルロン酸で目の渇きを抑えたり、抗炎症効果のある点眼薬を使って結膜下出血している傷を治す目的で行われます。ただし、点眼治療の効果が見られない場合は、外科的な手術治療に踏み切ります。

手術は点眼による部分麻酔で行われ、メスやレーザーでたるんだ結膜を取り除いて、膜がピンと張った正常な状態になるように、糸で縫合して固定をしていきます。
所要時間は片目あたり5分ほどで、術後に出血や痛み、異物感、涙が出てくるなどの症状が出ることもありますが、基本的に入院の必要はありません。

おわりに:繰り返す結膜化下出血の原因は結膜弛緩症かも…症状があるならすぐに眼科を受診して

結膜の毛細血管が傷つくことで発症し、誰にでも起こりうる結膜下出血は、それ自体は治療の必要のない軽度な病気です。しかし、何度も繰り返すようなら、結膜弛緩症が潜んでいることがあります。何度も目の充血を繰り返すようなら、すぐに眼科を受診しましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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