記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/21 記事改定日: 2018/11/15
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
急性胃炎は、突然の胃の痛みによって吐き気や胸焼け、嘔吐などがみられる症状です。この記事では、急性胃炎の治療法とともに、治療中の食事で気をつけたいことをまとめました。
急性胃炎とはその名の通り、突然発症するのが特徴です。
発症する原因は、大きく分けて2つあります。ひとつは強くストレスを受けたときや暴飲暴食など、何らかの刺激を受けた場合、もうひとつはウイルスや細菌などが原因である場合です。
代表的な症状は、急激に襲ってくるみぞおち部分の痛みです。これは胃の粘膜がただれることによって引き起こされます。
また、消化が上手くいかないため、胸やけや吐き気を催したり、実際に吐いたりすることもあります。
症状がひどい場合、食べたものだけでなく吐血することもありますが、たいていはしばらく安静にしていれば徐々に症状が治まります。
また、2、3日もすれば何事も無かったかのように胃の不調が消えてなくなるのも、急性胃炎の特徴のひとつと言えます。
急性胃炎の治療にあたって最も重要なことは、不調の原因を知り、それを取り除くことです。ストレスが原因であれば、なるべくそのストレスを解消するように努める必要がありますし、食べ物や飲み物が原因の場合は、きっかけとなった食べ物や飲み物を摂らないようにします。
暴飲暴食は急性胃炎を引き起こす原因となるだけではなく、そもそも身体によくありません。できるだけ腹八分目を心がけましょう。また、症状が治まるまでは、なるべく胃に負担がかからない、消化の良い食事を心がけます。症状が治まった後も、1週間くらいは消化の良い食事を続けましょう。ただし、ウイルスや細菌、アレルギーなどが原因の急性胃炎は自分で治すのは難しいので、病院で診察を受けてください。
病院での治療は、基本的に薬物療法がメインとなります。胃の働きを回復させる薬や消化を助ける薬、胃酸を抑える薬などが使われます。
胃の不調を感じているときは、刺激が強いもの―たとえばレモンを始めとする柑橘系や、酢の物、香辛料をたっぷり使った料理は、酸によって胃酸の分泌を促進させるので控えましょう。飲み物では、カフェインを含んでいるコーヒーや紅茶、緑茶が避けたほうがよいものです。
急性胃炎の症状を改善するというはっきりしたエビデンスはありませんが、以下にご紹介食べ物は急性胃炎の回復に役立つことがあります。
まず、積極的に摂取したいのが大豆製品です。大豆製品には植物性たんぱく質が豊富に含まれているため、胃の働きを回復させる効果があります。しかし、固いものは消化の際に負担がかかるので、豆腐や納豆など、柔らかい状態のものを食べるましょう。そのほか、白身魚や鶏肉も大豆と同じ理由で積極的に食べたい食材です。
飲み物では牛乳がお薦めです。牛乳は胃の壁を保護する効果がありますが、冷たいままで飲むと刺激を与えてしまうので、温めて飲むようにしてください。
急性胃炎の回復期は、まだ胃粘膜が完全に修復されていない時期です。このため、消化がよく胃粘膜に刺激を与えないような食事を心がけましょう。具体的には、お粥や野菜スープなど軟らかく煮たご飯や野菜などがお勧めです。また、一度に多くの量を食べると胃に負担がかかるので、一日三食ではなく五食に分けて食べるなど、一回の食事量を減らすのもよいでしょう。
一方、避けるべき食事は以下の通りです。
急性胃炎を発症したら、薬による治療とともに、消化の良い食べ物を摂ることが大切です。治療中は胃酸の分泌を促す酢の物やカフェインなどは控えてください。
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