かゆい原因は蚊によるものだけではない!?虫刺されの種類と対処法について

2018/3/6

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「虫刺され」というと、蚊を真っ先に思い浮かべる方も少なくないでしょうが、かゆみや腫れなどの症状をもたらす虫はそれだけではありません。今回の記事では、そんな虫刺されの種類や対処法をお伝えしていきます。

虫刺されのメカニズムと皮膚に現れる症状とは?

虫刺されは、虫が注入する唾液に毒やアレルゲンが含まれていることから、身体がアレルギー反応を起こし、皮膚トラブルなどの様々な症状を引き起こすものです。

症状には刺されてすぐ皮膚にかゆみや炎症が出る「即時型」と、1~2日後にかゆみや発疹が出る「遅延型」がありますが、この時間差もアレルギー反応の出方の違いによるものです。このため、虫刺され症状の重症度や出方は、個人差が大きくなるのが特徴です。

虫刺されの原因となる虫とは?

ここからは、虫刺されの原因となる代表的な虫について、刺し方や現れる症状の特徴ごとに分けて9種類ご紹介していきます。

吸血する虫

《遅延型と即時型反応の両方を起こすもの》

・蚊
屋内、屋外問わずどこにでも生息しており、メスだけが吸血します。かゆみの症状が現れます。

《遅延型反応を起こすもの》

・ブヨ
山間部、高原などに生息するハエのような外見の虫で、刺されて半日後くらいから赤い発疹やかゆみが現れます。

・アブ
牧場などに多く、メスのみが吸血する虫です。刺された直後は強い痛みを感じ、その後は赤く腫れてかゆみも出る他、人によっては発熱する場合もあります。

・ノミ
ペットに寄生したり、屋外に生息し、刺されて1~2日後にかゆみや水膨れの症状が出ます。

・ダニ
屋内外に生息し、刺されてから半日~1日後に赤い発疹と強いかゆみの症状が出ます。ウイルスの媒介となって感染症を起こす種類もあります。

咬む虫

《即時型反応を起こすもの》

・クモ
屋内外に生息し、咬まれると赤く腫れて痛みを伴います。強い毒によって激痛や呼吸困難などの症状を引き起こす種類のクモもいるため、注意が必要です。

《遅延型反応を起こすもの》

・ムカデ
古い家の軒下や、石や落ち葉の下に潜む毒虫です。咬まれると激痛としびれを伴い、だんだん赤く腫れてきて、人によってはアナフィラキシーショックを起こす場合もあります。

刺す虫

《遅延型と即時型反応の両方を起こすもの》

・ハチ
屋外に生息する毒虫です。アシナガバチやスズメバチなど凶暴種による被害にあうことが多く、刺されるとすぐ、強い痛みとともに患部が赤く腫れてきます。

初回は1日以内に症状が治まりますが、2回目以降は蕁麻疹や遅延型の腫れ、アナフィラキシーショックを伴う強いアレルギー反応を起こす危険性があります。

有毒の毛に触ると皮膚炎を起こす虫

《遅延型と即時型反応の両方を起こすもの》

・毛虫
有毒の毛をもつ種類に触れると、赤い蕁麻疹とかゆみの症状が出ます。掻くと蕁麻疹の範囲が広がったり、一旦治まっても時間をおいて症状がぶり返すことがあります。

虫刺されで病院へ行くべき症状とは?

毒性の強いハチやムカデに刺された場合、または虫刺されによって強いアレルギー症状が出ていると感じるときは、すぐに病院へ行ってください。強いアレルギー症状とは、吐き気、呼吸困難、脈拍微弱、けいれん、強い痛みや腫れ、発熱、頻繁な尿意・便意などです。

また、刺された人が日ごろから複数のアレルゲンに反応するアレルギー体質であった場合にも、虫刺されに強いアレルギー反応を起こす可能性があるので注意が必要です。

一方、かゆみや軽い赤み、痛み、腫れる程度の症状であれば、セルフケアが可能です。刺された箇所を流水で清潔にしたあと、毒を吸いだし、かゆみや炎症を抑える効果のあるステロイドや抗ヒスタミン薬が含まれた市販薬を塗ると、症状が軽減されます。

虫刺されの有効な予防法とは?

虫刺されを予防するには、虫を遠ざけ、近づかないことが重要です。以下に、「虫全般」「ダニ」「ハチ」に分けて、虫刺され予防に有効な対策をご紹介します。

虫全般には、長袖&虫よけスプレー

肌の露出を防ぎ、虫が嫌がる成分を含む虫よけスプレーを使うだけで、有効な虫刺され対策になります。虫よけスプレーは携帯し、こまめにつけなおしてください。

ダニにはこまめな掃除が有効

適度な温度と湿度がある布団はダニの住処になりやすいので、こまめに干したり洗ったりして、ダニに生息されない環境を作ると良いでしょう。

ハチはとにかく刺激しないことが大切

ハチのいそうな場所に行くときは、ハチを刺激する黒い服、臭いの強いものは身に着けないようにしましょう。ハチや巣を見つけても決して刺激せず、頭を低くしてゆっくり離れてください。

おわりに:虫刺されには様々な種類、症状がある。心配なら病院へ行こう

かゆみだけを伴う軽微なものと考えられがちな虫刺されですが、刺される虫の種類や症状によっては、命の危険を伴うこともあります。危険な目に合わないためには、正しい知識を持っておくことが大切です。

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