睡眠時無呼吸症候群の他にも多数! 口呼吸によるリスクを知ろう!

2018/3/14

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

通常、人は鼻から呼吸を行いますが、鼻などに何らかの疾患があると「口呼吸」になってしまうことがあります。口呼吸は、睡眠時無呼吸症候群などさまざまな不調を引き起こします。今回は、そんな口呼吸による具体的なリスクについて解説していきます。

睡眠時無呼吸症候群と口呼吸の関係性

夜間、寝ている間に呼吸が止まってしまう病気として知られている睡眠時無呼吸症候群ですが、睡眠時無呼吸症候群には口呼吸と大きな関連性があることをご存知でしょうか。

人は寝ている間、健康な人でも多少はのどが狭くなってしまいます。通常はあまり問題にはならないのですが、肥満や鼻・のどの病気などがあるとさらに狭くなり、鼻で呼吸しようとするとかなりの力が必要になってしまいます。すると、余計にのどが狭くなって呼吸ができなくなってしまうので、それを避けるために口呼吸をするようになります。そして、口呼吸になるといびきをかきやすくなるため、睡眠時無呼吸症候群になりやすくなってしまうのです。

酸素を取り込むという意味では、本来は鼻呼吸の方が効率が良く、口呼吸では余計に苦しくなってしまいます。そのため、口呼吸ではなく鼻呼吸をするように習慣づけることが大事なのです。

口呼吸によって生じ得るリスクとは?

口呼吸には、睡眠時無呼吸症候群以外にも体の不調を引き起こすリスクがあると言われています。

ひとつは感染症のリスクです。鼻から呼吸をすると、鼻からのどまでの間に異物やウイルスが排除されるようになっています。ところが、口呼吸だと直接のどまで入ってくるため、異物などを除去しきれずに、風邪やインフルエンザなどに感染しやすくなってしまいます。

また、子供の頃から口呼吸をするくせがついてしまうと、別のリスクも生じてしまいます。口をぽかんと開けた状態でいることが多くなり、歯並びや噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。また、食べて飲み込む機能(咀嚼機能)が低下するほか、口の中が乾燥するため虫歯や歯周病のリスクも上がってしまいます。

口呼吸よりも鼻呼吸が良いとされる理由は?

口呼吸よりも鼻呼吸のほうが健康に良いと言われていますが、それには3つの理由があります。

1つ目は、口の中の乾燥を防げるという点です。口呼吸によって口腔内が乾燥するとお話ししましたが、鼻呼吸をすると口を閉じるだけでなく、鼻水が吸った空気を加湿する役割をしてくれているのです。吸い込んだ空気が加湿されて、のどや口が乾燥するのを防ぐことができます。

2つ目は、吸った空気をあたためるという点です。口から空気を吸うよりも、鼻から吸ったほうが空気があたたまると言われています。空気が冷たいままだと肺に負担がかかってしまうので、それを防ぐ役割を担っているのです。

3つ目は、吸った空気をきれいにする点です。鼻の粘膜には細かな腺毛や粘液があり、これが空気中の細菌やウイルスを取り除いてくれるのです。

おわりに:口呼吸をしていないか見直してみよう

ここまでお話ししてきたように、口呼吸にはさまざまなリスクがあります。意識的に鼻呼吸を心がけて、口呼吸にならないようにすることが大切です。もしも鼻呼吸がしにくいという症状があるのなら、耳鼻科などの受診も検討しましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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