お風呂でダイエットできるって聞いたけど、それって効果あるの?

2018/5/9

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

お風呂に入ると汗をかいたり体重が減っていたりするため、入浴はダイエットに効果的という意見がしばしば聞かれます。こちらの記事では、入浴とダイエットの関係や、ダイエットをするために必要なことを解説します。

「お風呂に入るだけでやせた!」って聞いたけど・・・

入浴後に体重を量ってみると入浴前よりも体重が減っていることはありますが、入浴のみで痩せることはまずありません。入浴の前後で体重に変化が見られるのは、単に汗をかいて水分が減ったためとされています。

脂肪は、基本的に運動などのエネルギーを必要とする時に分解されるものです。お腹が空いている時や運動をしている時など、エネルギーが不足すると、ノルアドレナリンやアドレナリンといったホルモンが分泌され、脂肪分解酵素「リパーゼ」の働きが活性化されます。脂肪細胞と呼ばれる細胞に貯蔵された脂肪は、このリパーゼによって脂肪酸とグリセロールという物質に分解されます。

お風呂に入る程度では、脂肪の分解が必要になるほどのエネルギーは消費されません。ただし、「ダイエットとは、消費カロリーが摂取カロリーを上回る状態を維持させること」いう観点から考えれば、ある程度のカロリーを消費する入浴をダイエットに役立てることは可能と言えるでしょう。入浴で体を温め基礎代謝を上げることは、カロリー消費を促すことにもつながると考えられます。

「ダイエット効果を上げるお風呂の入り方」なんてあるの?

お風呂に入ることで基礎代謝を上げることは可能です。体が冷えて基礎代謝が下がっている人は、運動をしたり食生活を変えたりしても痩せにくいとされており、体を温めて基礎代謝を上げることはダイエットにつながるかもしれません。たとえば、低めの温度での長時間の半身浴や、熱めのお湯への入浴を何度か繰り返す高温半身浴、温水と冷水を交互に浴びる温冷半身浴など、体を温めたり血行を良くしたりすることはダイエットをサポートすると言われています。

ただし、入浴で見込めるのは基礎代謝を上げることでのダイエット効果です。基礎代謝は上がるものの、エネルギーを多く消費する有酸素運動などと比べると、お風呂に入ることでのダイエット効果は低いと言えるでしょう。

入浴中にエクササイズすればやせられるかも

お風呂に入るだけではダイエットはできませんが、入浴中にお腹や足を鍛えるエクササイズを取り入れることでダイエット効果が期待できます。特にお風呂に入っていると体に水圧がかかることから、少ない力でも負荷がかかり、筋肉を鍛えやすくなるとされているのです。

・お腹を引き締めたい場合

お風呂に浸かって両手を湯船の底についた状態でお尻を浮かせ、お腹を左右にひねる運動を行います。

・太ももを引き締めたい場合

足を伸ばした状態で湯船に浸かり、足の付け根からゆっくりと動かしながらバタ足をします。足が水面に出ないように気をつけることがポイントです。

お風呂の中でこうしたエクササイズを行う場合は、のぼせないように注意してください。

ダイエットの基本はやはり「食事」と「運動」

日頃から規則正しい食生活を心がけることと適度な運動を続けることがダイエットの基本です。

・運動

脂肪の燃焼においては有酸素運動が注目されがちですが、基礎代謝を高めて消費カロリーを増やすためには無酸素運動で筋力を増強させることが大切です。無酸素運動を行ったのち、ランニングやウォーキングといった20~30分程度の有酸素運動をすることはダイエットに効果的とされています。

・食事

1日に必要なカロリーを考慮して過食を避けます。脂肪分の多過ぎる食品や脂質の多過ぎる食品も控えめにし、時間や食べる順番に気をつけながら1日3食を規則正しく摂るようにしましょう。ただし、炭水化物を断つなど、過剰に特定の食品を排除することは健康を損なうことにつながるため、注意が必要です。

おわりに:入浴はダイエットのサポートに

入浴だけでダイエットをするのは難しいでしょう。しかし、お風呂に入って基礎代謝を上げることは、ダイエットを効率的に進める上で無駄ではありません。痩せやすい体を作るためには、基礎代謝を上げることは重要です。食生活に気を付けつつ、入浴中にエクササイズを取り入れたり、普段から運動を取り入れたりすることで、ダイエットはより成功に近づくでしょう。

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