HbA1cがいくつだと糖尿病? 高いとどんなリスクがある?

2018/5/22

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

健康診断などでの採血の結果表にある「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」の数値は、糖尿病と密接に関わっています。今回の記事では、糖尿病の基準となるHbA1cの数値や、高い場合のリスクについてご紹介します。

糖尿病の基準となるHbA1cの数値(NGSP値)は?

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは、糖化ヘモグロビン(タンパク質の一種・ヘモグロビンがブドウ糖と結合したもの)が血中にどのくらいの割合で存在しているかを%で表したものです。血糖値が高ければ高いほど、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量は多くなります。また高血糖の状態が続くと、糖化ヘモグロビンの元となるブドウ糖の量も多くなるので、HbA1cの数値が高いと糖尿病の可能性は大きくなります

糖尿病の基準となるHbA1cの数値(NGSP値※)は以下の通りです。
・正常値:5.6%未満
・要注意:5.6〜5.9%
・糖尿病が否定できない:6.0〜6.4%
・糖尿病型:6.5%以上

(※NGSP値とは、HbA1cの国際基準値です。かつて日本ではJSD値で表記していましたが、NGSP値と比べ約0.4%低かったため、2012年4月からはNGSP値での表記としています。)

HbA1cが高いとどうなる?

HbA1cが7%未満であればまだ合併症は出にくいですが、8%を超えると以下のような合併症になることがあります。

両足の痺れ、感覚麻痺、痛み(発症から5年程度)
視力低下、失明(発症から7〜10年程度)
腎不全(発症から10〜13年程度)
足壊疽
・心筋梗塞、脳梗塞

なお、7〜7.9%の状態でも上記の合併症は徐々に進行していきます。

糖尿病患者のHbA1c目標値は?

現在のHbA1cの数値や目標、患者さんの状態によって、数値は異なります。以下を目安としてください。

HbA1c6.0%未満

血糖を正常化するには、HbA1c6.0%未満が目標となります。ただし、食事療法や運動療法だけで達成可能、あるいは薬物療法中でも副作用なく達成可能な患者さんに限ります。

HbA1c7.0%未満

糖尿病の合併症を予防するための目標値です。併せて血糖値は、空腹時血糖は130mg/dL未満、食後2時間血糖値は180mg/dL未満を目標としてください。

HbA1c8.0%未満

低血糖などの副作用が深刻な場合や、年齢や臓器障害などの理由でこれ以上の治療が難しい場合の目標値となります。

おわりに:HbA1cの数値が高ければ、その他の糖尿病検査も行おう

HbA1cは糖尿病の診断基準の一つにすぎませんが、高い数値が出ている場合は、糖尿病や糖尿病予備軍の可能性があります。数値が高い状態が持続すると、神経障害などの合併症のリスクが上がってしまうので、早めに病院で検査と治療を開始してください。

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