妊娠初期に注意したい食べ物や動作はある?二人目の注意点は?

2018/4/18

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

妊娠初期は肉体的にも精神的にもさまざまな変化が起こりやすいデリケートな時期です。
今回は、そんな妊娠初期に注意が必要なことを、食べ物や生活習慣、日常生活での動作という3つのテーマにわけて紹介します。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
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妊娠初期に注意したい食べ物は?

妊娠初期には基本的にバランスの良い食事を心がけ、特に不足しやすい鉄分やビタミン、ミネラルを積極的に摂るようにしましょう。糖分や脂肪分が多いものは、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群につながる可能性があるので、摂り過ぎないように注意する必要があります。
つわりが重い場合は無理に食事をせず、食べられるものを食べるようにしましょう。

また、胎児の病気や、流産・早産のリスクを高めてしまう食材もあります。
以下にあげる食材や食材の量には注意しましょう。

◆刺身や貝類など、食中毒のおそれがある食べ物
◆殺菌されていない乳製品や生卵など、サルモネラ菌が発生しやすい食べ物
◆生肉や生ハムなど、リステリア食中毒やトキソプラズマに感染しやすい食べ物

また、以下の食品と成分は摂取量に注意が必要です。

◆カップラーメンやインスタント食品(添加物)
◆まぐろやカジキなど(水銀)
◆うなぎやレバーなど(動物性のビタミンA〈レチノール〉)
◆コーヒーや紅茶などの飲み物(カフェイン)

タバコやアルコール、薬は?

タバコは胎盤の働きに悪影響を与えて早産や低出生体重児などのリスクを高めます。アルコールは胎児の中枢神経障害や胎児性アルコール依存症を引き起こす可能性があるので、妊娠がわかったらすぐにやめる必要があります。
他人の吸ったタバコによる副流煙(受動喫煙)にも、自分がタバコ吸ったのと同じくらいの影響があるといわれています。喫煙所には近づかないようにし、パートナーが喫煙している場合は危険性を伝えて禁煙してもらってください。

また、風邪薬やサプリメントの中には妊娠中に飲むと胎児の健康に害を与える薬剤があるため、自己判断で市販の薬を服用することは特に避けてください。
処方薬であっても、継続的に飲んでいる薬があれば、妊娠がわかった時点で医師に服用してもよいかどうかを確認しましょう。
サプリメントも薬と同様に、妊娠中でも飲めるものかどうかを医師に確認してから使用してください。
また、摂取し過ぎしないよう注意しましょう。

妊娠初期に注意したい動作は?

妊娠初期は基本的に、体に負担がかかる行動は避けるようにしてください。
体調によっては安静にしなければいけない場合もあるので、医師の指導を守って過ごしましょう。

たとえば引っ越しや旅行は、重たい荷物を持ったり、外にいる時間や歩く時間が長くなったり、休みたいときに休めないという状況が予想されます。
引っ越しがどうしても必要な場合は、負担が大きな作業はパートナーや家族にお願いするなどして無理をしないようにしましょう。

妊娠初期は眠気が強くなりやすい時期なので、車や自転車の運転にも注意が必要です。
また、自分が運転する場合も運転席以外の席に座る場合にも、安全のためにシートベルト(肩ベルト、腰ベルト共に)を着用するようにしましょう。
(※胎児や母体の状態によってはシートベルトを着用しなくて良い場合もあるので、医師に相談しましょう)

二人目の妊娠初期の注意点は?

二人目の赤ちゃんを妊娠したと言う場合、上の子どもとの関わりの中でもいくつか注意が必要な行為があります。代表的な行為は〈抱っこ、授乳、外遊び〉です。

抱っこをしてはいけないという医学的な根拠はありませんが、流産の危険性の高い妊娠初期にはできるだけ安静に過ごす必要があるため、医師から控えるようにいわれることが多いといわれています。
授乳は可能なことが多いですが、妊娠健診を受け切迫流産や切迫早産の心配がないかどうかを必ず確認して授乳してください。
また、上の子がまだ小さい場合は外遊びをする機会もあると思いますが、基本的に子どもと一緒に外に出ても問題はありません。ですが、激しい動きは控え、感染症予防のために土には触らないよう(触った場合は念入りに手を洗うよう)気をつけましょう。

おわりに:注意が必要な食べ物や動作を確認して、ママも赤ちゃんも安全に過ごそう

妊娠初期には母体も赤ちゃんも安全に、健康的でいることが大切です。
避けるべき食べ物、行為、動作に注意し、できるだけ無理をしないように過ごしていきましょう。

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