記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/1
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病は一生付き合っていく病気です。そのため、治療については事前に知っておく必要があります。この記事では、糖尿病の治療の入院治療について詳しく解説しています。聞きにくい費用についても触れているので、治療の際の参考にしてください。
糖尿病によって入院する理由は目的によって細かく異なるため、その目的によって費用も異なります。
検査入院の場合は多くの医療機関が検査と一緒に教育入院を行うことがあり、検査内容も異なるため値段の幅も広くなります。
教育入院は自己負担で1週間程度の教育入院が7万円~10万円、2週間では10万円~15万円程度が一般的といわれています。
糖尿病が進行して治療をする際には入院期間は36日程度、1回の入院で自己負担で約27万円程度、1日あたりでは約2万5千円程度の自己負担となります。
ただし、これらはあくまでも目安です。実際にどのくらいの費用がかかるかについては、入院する医療機関に問合せて確認しましょう。
上記のように入院して治療を受けるためには高額な費用が必要となります。
しかし、高額な費用によって生活が圧迫されては病気を治療したとしてもその後の生活が大変です。
そのため、高額な医療費に対しては高額療養費という制度があります。
高額療養費とは医療機関や薬局で払った自己負担額が同一月(1日から月末まで)で高額になった場合、自己負担限度額を超えた分が、あとで払い戻される制度のことです。自己負担限度額は収入や年齢によって異なります。
また、入院時の食事負担や個室を利用した時に適用される差額ベッド代、先進医療にかかる費用などは含まれません。高額療養費の支給申請書を自身が加入している公的医療保険への郵送または提出が必要です。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000161153.pdf
糖尿病の入院目的によって行われることは違ってきます。
検査入院の場合は血液検査、糖負荷試験、尿検査や心電図の検査を行います。
また、毎日食前食後の血糖チェックを行うところもあるでしょう。
教育入院では医師、看護師、栄養士、糖尿病療養指導士、理学療法士、歯科衛生士などなどさまざまな職種から糖尿病という病気について、食事や運動について、検査についての説明や合併症、退院後の生活についてなどを1日ずつかけて細かく指導が行われます。
特に教育入院中に内服薬やインスリン注射薬がスタートした場合には細かい説明が行われるため、時間を要することとなります。
また、本人だけでなく家族も一緒に教育を受けることもあります。
入院治療が目的の場合でも、治療内容は異なってきます。バランスのとれた病院食と運動で血糖値をモニタリングして改善していく方法から、現在使用している薬剤を変更して血糖値の変動をチェックしていく治療、糖尿病合併症の治療などがあります。
入院期間は入院の目的によって異なります。
検査入院の場合は入院期間は3~4日となり、教育入院は1~2週間程度となります。
検査入院と一緒になっている場合、2週間程度となることが多く、治療をする場合は1か月程度の入院をすることが多いといわれています。
手術など特別な治療をしなくても検査や教育的な入院であっても糖尿病で入院するとそれなりに費用はかかってしまいます。
糖尿病は生涯にわたって付き合っていく病気であるため少しでも治療費は抑えていきたいところです。
そのため、高額医療費制度をぜひ活用して治療を継続していくようにしましょう。
高額医療費制度の自己負担額は収入等によって異なるため必ず自身が加入している公的医療保険に確認をするようにしましょう。