糖尿病で頭痛が起こる原因は?どうやって対処すればいい?

2018/4/19 記事改定日: 2019/7/31
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

糖尿病患者さんは、ズキズキと痛むような頭痛を感じる場合があります。
今回は頭痛と糖尿病の関係性について、対処法もあわせて紹介していきます。

糖尿病の人が頭痛になってしまう原因は?

糖尿病によって起こる頭痛の原因の多くは低血糖です。低血糖によって起こる頭痛の特徴は頭の片側もしくは両側がズキズキと痛む痛み方をします。

低血糖状態が続くとなぜ頭痛が起こってしまうかというと、脳などの中枢神経へのエネルギーが足りなくなってしまうため、血糖値を上昇させようとアドレナリンが分泌されるからです。

アドレナリンには血管収縮をさせる作用があり、このときの血管の収縮が頭痛を引き起こしてしまうことがあります。

低血糖以外の頭痛の原因

糖尿病では低血糖以外でも頭痛が起こることがあり、低血糖以外の頭痛の原因には高血圧が挙げられます。
糖尿病を罹患している人の2人に1人は高血圧も合併していると言われ、糖尿病の方にとって高血圧は決して珍しいものではありません。

糖尿病によって血糖値の高い状態が続いてしまうと、血液内の糖分を薄めるために血管内に水分が入ってくるようになり血液全体の量が増えてしまいます。
血液が増えると血管が圧迫されることになるので高血圧になりやすくなりますが、血圧が高くなると脳にある細動脈が脳の神経を圧迫してしまうことで頭痛が起こることがあるのです。

また、血糖が高くなると多尿になるので脱水を起こしやすくなります。そのときの脱水が原因で頭痛が現れることがあります。

低血糖状態が続くと頭痛以外にどんな症状が出てくる?

低血糖の症状は血糖値によって細かく分けられています。

70mg/dL以下

血糖値が70mg/dL以下となると

  • 冷や汗
  • 頻脈
  • 手や指の震え
  • 不安感
  • 顔色が青白くなる

といった交感神経症状が見られるようになります。

50mg/dL前後

血糖値が50mg/dLくらいになると

  • 頭痛
  • 生あくび
  • 集中力の低下
  • 眼のかすみ

などの中枢神経症状が見られるようになります。

50mg/dL以下

血糖値が50mg/dL以下となると

  • 昏睡
  • 異常行動
  • 痙攣

といった重症低血糖の症状が見られるようになります。

低血糖の頭痛が起きたときの対処法は?

低血糖が原因と思われる頭痛が起こったときは、本当に低血糖が原因か確かめる必要があります。血糖値測定器があればすぐに血糖値を測定し、測定器がない場合は頭痛が出る前に交感神経症状が起こっていたかどうかを振り返ってください。

低血糖による頭痛と確定したら吸収の早い糖分をすぐにとる必要があります。
ブドウ糖があればブドウ糖を、なければ砂糖や砂糖を多く含むジュースなどをとりましょう。
低血糖による頭痛であれば、摂取してから5分ほどで改善していきます。

低血糖症状は一旦治まっても30分以内は繰り返すことがあるので、安静にしつつ経過をみるようにしてください。
また、α-グルコシダーゼ阻害薬を服用して いる場合には必ずブドウ糖を摂取するようにしましょう。

これらの対処をしても症状が良くならないときは、すぐに医療機関に相談しましょう。

低血糖に備えて、どんな準備をしておけばいい?

糖尿病の治療をしている人は、前触れなく低血糖を突然現れることがありますので、普段から発症時に備えておく必要があります。具体的には次のような対策をしましょう。

  • 糖分が含まれた飴などを持ち歩く
  • 糖分が含まれて飲料を常備しておく
  • 血糖測定器を持ち歩く

また、低血糖を予防するためにも規則正しい食生活を心がけ、血糖値が安定しやすい生活を送るようにしましょう。また、定期的に血液検査を受けて血糖コントロールの状態をチェックすることも大切です。

おわりに:糖尿病による頭痛は正しい判断が必要

糖尿病による頭痛は低血糖によるものが多く、早急な対策が必要になることもあります。ただし、低血糖以外の原因で起こっている頭痛の可能性もありますので、きちんと原因を見極め適切な対処をとる必要があります。
糖尿病の治療を受けている人は、低血糖の備えを用意しておきましょう。

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