糖尿病の前兆の症状とは? 足や皮膚の異変に注意しよう

2018/5/7

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

国民病と言われるほど患者数の多い「糖尿病」ですが、自覚症状が乏しく、気づいたときにはかなり進行しているケースも少なくありません。前兆となるサインを知り、早期発見に役立てましょう。

糖尿病の前兆となる症状って?

糖尿病は初期段階では目立った自覚症状はなく、そのまま進行しやすい病気です。しかし、前兆として下記の症状が出ることがあります。

多尿・頻尿

血糖値が高い状態が続くと、腎臓は血中のブドウ糖を尿として排出しようとするため、多尿や頻尿になります。

のどの渇き

多尿や頻尿になると体内の水分は足りなくなるため、のどの渇きを感じやすくなります。そして水分をたくさんとることで、再び多尿の状態を招くことになります。

疲労感

高血糖の状態が続くと体内のインスリンの働きが悪くなり、炭水化物などの糖質をエネルギー源として吸収できなくなっていきます。そして代わりに脂肪や筋肉をエネルギー源として使うようになるため、異様に疲れやすくなります。また、このメカニズムで体重が減少したり、食欲が異常に増えたりすることもあります。

足のしびれは糖尿病の前兆!?

糖尿病になると、足のしびれや冷え、火照り、痛み、こむら返りなど、感覚・運動障害が出ることがあります。これは糖尿病の合併症の一つ「糖尿病性神経障害」の可能性のある症状で、すでに初期段階ではなく、糖尿病がある程度進行しているサインです。

糖尿病になると血中のブドウ糖が増え、血液がドロドロになり、足先まで酸素が行き渡らなくなります。すると末梢神経に異常が出て、足の感覚が麻痺し、上記の症状が出るようになるのです。

足の爪や皮膚にも異変が

糖尿病性神経障害が進行すると、血流の悪化や免疫機能の低下によって、足の爪や皮膚に以下の異変が見られることがあります。

  • 巻き爪
  • 爪が分厚くなる
  • 爪白癬になる
  • タコや魚の目ができる
  • 皮膚が乾燥し、ひび割れが起こる
  • むくみ

糖尿病性神経障害が進行すると、もっと足の感覚は鈍くなり、皮膚のひび割れやタコができても気付きにくくなります。するとそういった傷から細菌が侵入し、感染症を起こして皮膚の細胞が壊死し、腐敗部分が変色して、足の切断を余儀なくされることもあります。

糖尿病の前兆で皮膚がかゆくなる?

あまり知られていませんが、血中のブドウ糖を排出するために多尿になると、皮膚の水分も不足して乾燥し、かゆみが引き起こされることがあります。また、高血糖状態が続くと末梢血管が傷つき、顔や手足の皮膚が赤くなることがあります。

その他にも、糖尿病になると感染症にかかりやすくなるため、カンジダなどの真菌に感染して陰部がかゆくなることがあります。

おわりに:足壊疽にもつながる糖尿病。前兆症状を見逃さないで

糖尿病は進行するとともに、上記のような症状が現れやすくなっていきます。足の症状が出たときにはすでに症状が進んでいる段階なので、血糖値が高めの方は、のどの渇きや多尿などの前兆症状の段階で一度病院を受診してください。

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