腟カンジダ症が自然治癒することもあるの?放置しちゃいけない場合は?

2018/7/11

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

「カンジダ症になったけど自然に治った」という声がある一方で、「カンジダ症は放置してはいけない!」という声もありますが、カンジダ症の自然治癒は本当にあり得るのでしょうか?
この記事で詳しく見ていきましょう。

腟カンジダ症は自然治癒することもあるの?

女性の腟には外から細菌が入ってきて繁殖することを防いでくれる自浄作用があります。
そのため、軽度のカンジダ症であれば自然に治ることもあります。
ですが、症状が軽いかどうかの判断は難しいため、できるだけ病院で診てもらうことをおすすめします。

こんな症状が出たら自然治癒しない!病院へ行こう

下記のような症状が見られる場合はカンジダ症が悪化している可能性が高いです。

  • 強い痛みや痒みがある
  • 性器に炎症が見られる
  • おりものが異常に多い、おりものにカスのようなものが混ざっている

また、カンジダ症を放置すると〈排尿障害〉や〈おりものの悪臭〉〈カンジダ症の慢性化〉などが起こるリスクが高まります。
症状が軽ければ放置していても治ることはありますが、自己判断で大丈夫だと思って放置しているとカンジダが悪化し、かえって治療に時間がかかってしまう可能性があるので、少しでも思い当たる症状がある場合は、放置せずに早急に病院で診てもらうようにしましょう。

カンジダ症はオロナイン軟膏®で治る?

「オロナイン軟膏®」では腟カンジダ症は治りません。「オロナイン軟膏®」に含まれる殺菌成分はクロルヘキシジンといい、皮膚の殺菌には適しますが粘膜には強すぎるため、かえって腟や陰部が荒れてしまうことに繋がります。また、腟カンジダ症の治療に主に用いる抗真菌薬と違い「オロナイン軟膏®」は腟内に挿入するだけでは十分な効果を持ちません。オロナイン軟膏®はカンジダ症の治療に使わないようにしましょう。

妊婦はカンジダ症になりやすいって本当?

妊娠すると女性ホルモンのエストロゲンの分泌が増加したり腟内のグリコーゲン量も増えたりと、カンジダが増殖しやすい環境が作られるため、妊婦は通常よりもカンジダ腟炎になる傾向が高いです。中でも妊娠初期はつわりなどで体力の消耗が激しいことや、ストレスや疲労がたまって免疫力が低下することでカンジダ腟炎を発症しやすくなります。

妊娠中にカンジダ腟炎になってもお腹の赤ちゃんへの影響はありません。
ですが、出産時にカンジダ腟炎を発症していると、赤ちゃんが産道を通るときにカンジダに感染してしまいまう可能性があるので、できれば出産時までにカンジダ腟炎を治す必要があります。
赤ちゃんが出産時にカンジダに感染すると、生後7~10日頃に口内や股が白くなる「鵞口瘡(がこうそう)」という病気や皮膚炎、おむつかぶれなどが起こります。

抵抗力を高めれば、カンジダ症の再発を予防できる?

カンジダ症の原因であるカンジダ菌は体の免疫機能が低下したときや、温かく湿った場所で増殖しやすくなります。以下のような点に注意してカンジダ症の再発を予防しましょう。

〈1〉栄養バランスの良い食事&休養

栄養バランスの良い食事と充分な休養をとり、免疫力を下げないようにしましょう。

〈2〉下着は清潔と通気性を重視

化学繊維の下着はむれやすくて通気性が悪いため、カンジダ菌が繁殖しやすいです。できるだけ通気性の良い綿製品の下着を着用するようにしましょう。
また、下着はこまめに替えるようにし、特に濡れた下着や衣類はなるべくすぐに着替えるようにしてください。

〈3〉石けんや入浴剤の使いすぎに注意

石けんや入浴剤は使いすぎると皮膚のバリア機能を弱めてしまい、カンジダ菌に感染する原因になります。

おわりに:カンジダ症は自然治癒することもあるけど、放置はNG!

軽度のカンジダ症であれば自然に治ることもあります。
ですが、症状の程度を自分で判断することは難しいですし、カンジダ症を放置すると症状が悪化してかえって治療に時間がかかってしまいます。
少しでも「カンジダ症かな・・・」と思える症状があれば、早めに病院で診察を受けるようにしましょう。

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