記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/4/19
記事監修医師
前田 裕斗 先生
「生理がくると、デリケートゾーンのかゆみが落ち着くんだけど、これってカンジダ腟炎治ったってこと?」と思ったことはありませんか。確かに、かゆみや痛みといった具体的な症状が落ち着いたら治ったと思ってしまいがちですが、実はそうとも限らないのです。いったいどういうことなのか、この記事で解説したいと思います。
生理(月経)がくると、カンジダ腟炎のかゆみが和らぐことがあります。ただ、これは治ったわけではなく、経血と一緒にカンジダ菌が流れ出ているためと考えられます。あくまで一時的に症状が和らいだだけなので、治ったと誤解しないようにしましょう。
カンジダ腟炎の治療中に生理が来た場合、カンジダ腟炎の治療はいったん中止します。これは、経血によって薬が流れ出てしまう可能性があるためです。したがって、生理が終わったら治療を再開することが必要です。
もし、生理中にカンジダのかゆみがどうしても我慢できない場合は、主治医に相談しましょう。もしくは綿棒やトイレットペーパーなどを使って、市販のかゆみ止めを塗ってもよいでしょう。
カンジダに感染したからといって、生理がこなくなったり、遅れたりすることはありません。
カンジダ腟炎は、性感染症の中でも比較的治りやすい病気ですが、放置すると症状が悪化したり、慢性化したりする可能性はあります。したがって、かゆみや痛みが強くなったり、おりものの色や質が変わったりしたときは、なるべく早く病院にいってきちんと治療することが大切です。
カンジダ腟炎の治療中に生理になった場合、治療薬を使うことはできなくなりますが、経血によってカンジダ菌が洗い流されるため、かゆみや痛みといった症状が落ち着くことがあります。しかし、だからといってカンジダ腟炎が治ったわけではありません。生理が終わったら治療を再開し、きちんと治しましょう。