記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/4/24
記事監修医師
前田 裕斗 先生
カンジダ症の原因微生物であるカンジダ菌は、もともと体内にすみついている常在菌なので、ちょっとしたきっかけでカンジダ症を発症してしまうことがあります。それでは、どのようなときにカンジダ症が治りにくくなってしまうのでしょうか。この記事で解説したいと思います。
カンジダ症のリスク因子としてエストロゲン製剤の内服があると言われており、ピルを飲んでいることでカンジダ症になりやすくなるということは言われています。
カンジダ症が治らない原因として、ピルのほかにもいくつかあります。
風邪を引いたり、糖尿病などの持病を抱えていたりすると免疫力が低下するため、カンジダ症がなかなか治らないことがあります。
抜歯の後や膀胱炎の治療のために抗生物質を服用している場合、善玉菌が減って腟内のバランスが崩れ、カンジダ症が治らないことがあります。
アルカリ性石けんで外陰部や腟を洗いすぎるのも、カンジダ症を治りにくくする原因となります。
基本的に、カンジダ症は適切に治療すれば治る病気です。ただ、カンジダ菌はもともと体内に存在している常在菌のため、免疫力の低下などで再発しやすい病気でもあります。
何度も再発している場合、再発治療用の市販薬を使って治すことも可能です。しかし、カンジダ症とよく似た症状(外陰部のかゆみ、痛み、おりものの変化など)はほかの病気でもみられるため、市販薬でも治らない場合は病院で検査を受けるのがおすすめです。
以下に、カンジダ症に良く似た症状が出る病気をご紹介します。
カンジダ症がなかなか治らないのは、ピルの服用や抗生物質の服用、免疫力の低下、過剰な腟洗浄などが原因のことがあります。繰り返しカンジダを再発している場合、市販の治療薬で治すこともできますが、場合によってはほかの病気である可能性もあります。なかなか治らないときは病院で検査を受け、適切な治療を受けることも大切です。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。