帯状疱疹で熱が出ることは?熱が下がらないときの対処法は?

2018/4/29 記事改定日: 2019/9/3
記事改定回数:2回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

帯状疱疹の症状といえば、水ぶくれや発疹、皮膚の痛みやかゆみが有名ですが、熱が出ることもあるのでしょうか?熱が下がらないときの正しい対処法についても解説します。

帯状疱疹で発熱することはある?

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こります。過労やストレス、加齢などによって体の免疫力が落ちることで、潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスが活性化することが原因です。一度でも水疱瘡(みずぼうそう)にかかると、たとえ治療したとしても、多くの人の中にはウイルスが潜伏したままになっています。

帯状疱疹の代表的な症状としては、湿疹や水ぶくれなど、皮膚に現れるものが挙げられます。しかし、実は初期症状として発熱を伴うこともあるのです。これらの症状は風邪とよく似ているため、自分では帯状疱疹によるものだと気づけないこともあります。

帯状疱疹で熱が出る原因は?

発熱は、ウイルスの力を抑え込むための体の防衛反応のようなものです。帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスで発症するため、このウイルスが活発になり始めれば体もそれを抑え込もうと防衛機能を働かせます。その結果、疱疹が表れる1~2日ほど前や発症の初期の頃には、熱が出るケースもあるのです。

また、帯状疱疹を発症するときは体の免疫力が低下しているときが多いため、風邪をひいて発熱するということも原因として挙げられます。

熱が下がらないときは?

発熱は、自動的にはたらく体の防衛機能のため、体がウイルスと闘っている証拠です。しかし熱が下がらないときは、別の病気の可能性もあるため、放置しないようにしましょう。たとえば、単純ヘルペスやコクサッキーウイルスなどの感染症である「カポジ水痘様発疹症」や薬に対するアレルギー「薬疹」、女性に発症しやすい自己免疫性疾患である「皮膚筋炎」なども、発疹に発熱がともなう場合があります。

また、水痘・帯状疱疹ウイルスによる発熱の目安は37.5度程度で、それ以上は別の疾患の可能性があります。どのみち、早めに病院に行きしっかりと診察を受けることが大切です。

発熱以外に頭痛がすることもある?

帯状疱疹ができたとき、頭痛の症状が出る方もいらっしゃいます。多くの場合、発熱と同じように、疱疹ができる1~2日ほど前に兆候を感じるケースがあるようです。

帯状疱疹ウイルスは一度感染すると、「神経節」という神経の集まる部分に潜んでいます。そのため発症すると、神経支配のあるところに症状が現れるのです。神経は、足先から頭のてっぺんに至るまで走っているため、ときには東部周辺の神経に影響を与えて頭痛の症状がでることがあります。

頭痛のほかにも、リンパ節が腫れたり、結膜炎などの目の症状、耳鳴り・難聴が出たりするケースがあるようです。また、発症した部位の筋力が弱くなったり、尿や便などの排出機能が弱くなったりすることもあります。ウイルスの影響によって、さまざまな部位で合併症が起こり得るので、一見関係のない不調が帯状疱疹によって引き起こされている場合があるのです。

帯状疱疹の頭痛、原因は?

帯状疱疹のときに起こる頭痛は、血管が拡張することによる片頭痛が原因といわれています。水痘・帯状疱疹ウイルスは、神経に刺激を与えるため、血管が炎症をおこします。すると、頭部につながる血管が炎症で拡張するため、ズキズキとした片頭痛が起こるのです。この頭痛は、帯状疱疹の前触れとして、診断の材料にもなります。

帯状疱疹を治すには?

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因のため、治療の際には抗ウイルス薬を用います。具体的には、アシクロビル、塩酸バラシクロビル、ファムシクロビルなどの薬です。

ウイルスの活動のピークは、疱疹が発生してから3日間ほどといわれています。その期間、もしくはできるだけ早い段階から抗ウイルス薬を使えば、症状の悪化を防ぐことができます。治りが早くなるだけでなく、体へのダメージも緩和することにもつながります。特に帯状疱疹後の場合、治癒後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」になってしまう場合もあります。このような後遺症を防ぐためにも、より早期の治療が大切です。

ほかにも、痛みを緩和するための消炎鎮痛薬や、水泡がつぶれて細菌感染を起こした場合のための抗菌薬が処方されることがあります。

おわりに:発熱はウイルスへの防衛反応。でも、油断せず早めに病院へ行くことが大切

  • 帯状疱疹の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスの活性化
  • ウイルスの活性化を抑えるために、体の防衛反応として発熱することがある
  • 発熱は、疱疹が表れる1~2日ほど前や発症初期が多いが、熱が下がらないときは別の病気の可能性もある

帯状疱疹は、早期に治療を始めると症状悪化を抑えることができます。なるべく早く病院へいき、適切な治療を受けましょう。

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