子宮内膜症の検査を受けるタイミングはいつ?生理中でも受けれる?

2018/6/22

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

子宮内膜症になると、生理中の下腹部痛や不正出血などの症状が現れますが、自覚症状には個人差があります。どのような症状がでたときに病院で検査してもらうべきなのでしょうか。子宮内膜症の検査のタイミングや検査内容について解説していくので、重い生理痛に悩んでいる人や思い当たる症状がある人は参考にしてください。

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子宮内膜症の検査のタイミングは?

子宮内膜症の検査を受けるべきタイミングは、明確には決まっていません。
しかし、生理時の強い下腹部痛(日常生活が少しでも制限される)など少しでも子宮内膜症を疑うような自覚症状があるなら、できるだけ早く検査を受けることをおすすめします。

また、生理時の下腹部痛に加え肛門痛、下痢、吐き気と嘔吐、発熱、頭痛など他の症状も出てきているなら、子宮内膜症の進行が疑われます。
特に、生理の回数を重ねるごとに悪化していると感じるなら、要注意です。

子宮内膜症の自覚症状の程度は、人によってさまざまです。
多少生理痛がひどくても「体質だから」「いつものことだから」と軽視する女性は多いですが、安易に考えていると気付かぬうちに重症化している可能性もあります。
生理時の痛み方などに少しでも変化を感じたなら、すぐにでも検査を受けるべきでしょう。

子宮内膜症検査は生理中でも大丈夫?

子宮内膜症の検査は、生理中に受けても構いません。検査で影響を受けるのは、卵巣などにできる子宮内膜症性のう胞(チョコレート嚢腫)があると上昇する腫瘍マーカーの一部くらいで、超音波検査や内診などにはとりわけ影響を及ぼしません。

ただし、卵巣に腫瘍があった場合、それが本当に腫瘍なのか、それとも排卵した後のただの腫れなのかの判別が難しい場合があり、その場合は再度月経周期をずらして受診してもらうよう指示されることもあるでしょう。

子宮内膜症検査はどんな内容?

子宮内膜症の検査では、まずは医師からの問診で自覚症状の有無や程度を確認した後、内診を行い、そこから状況によってさらに詳しい検査をしていくという流れが一般的です。

以下に、一般的な流れに沿った子宮内膜症の検査内容を具体的にご紹介していきますので、検査内容を理解するうえで参考にしてくださいね。

問診

婦人科の医師から、自覚症状の有無や程度を尋ねられます。
主に「いつから」「どこに」「どのような症状が出ているか」を聞かれますので、日記や記憶をたどって答えやすいようにしておくと良いでしょう。

内診

医師が子宮や直腸に手や器具で触れて、子宮の大きさ、可動性、触れることによる痛みの有無や程度、腫れの有無などを確認します。

さらに詳しい検査

問診と内診で得た情報をもとに、超音波やエコーを使ってより詳しく子宮や卵巣周辺の状態を探っていきます。
さらに、子宮内膜症が強く疑われる場合や、痛みなど自覚症状が強い場合には、原因と状況をより詳しく理解するためにCT、MRI、血腫マーカーによる血液検査も行われます。

子宮内膜症検査の料金はどのくらいなの?

子宮内膜症の検査にかかる費用は、医療機関の規定や、どの程度まで検査を受けたのかによってもかなり変わってきます。
しかし、子宮内膜症の検査は保険適応の範囲内となるのが一般的ですので、3割負担の金額になることが多いといわれています。

おわりに:子宮内膜症の検査は症状を自覚したらできるだけ早く受けよう!

子宮内膜症の検査を受けるべきタイミングは特に決まっていませんが、強いて言うなら「最初に疑わしい症状を自覚したとき」に、すぐにでも検査を受けるべきです。子宮内膜症は進行する病気なので、軽い自覚症状を放っておくと、次に気づいたときには重症化していたという可能性もあります。検査は保険適応内で受けられますので、疑わしい症状を見つけたら、できるだけ早く病院に行き、検査を受けてくださいね。

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