記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/4/26 記事改定日: 2020/6/26
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病を改善するためには食事療法やカロリー計算が重要ですが、そこで気になるのが炭水化物の摂取量の目安です。一日の適正摂取量の計算方法や、炭水化物抜きや制限のメリット・デメリットについてご紹介します。
日本糖尿病学会は、糖尿病の食事療法では、炭水化物の摂取量は一日の適正摂取カロリーの50〜60%に留めるのを目安としています。具体的な摂取量を割り出すために、まずは次の計算式でご自身の一日の適正摂取カロリー量を確認しましょう。
炭水化物を制限する糖質制限食は、短期間での減量効果に優れているので、実施している糖尿病患者も少なくないでしょう。また、糖質は減らす必要はあるものの肉や魚は気にせず食べられると考えたり、糖質の少ないパンなどでも主食を代用できるため、減量中のストレスが少ないとされています。
しかし、過度な炭水化物の制限や炭水化物抜きの食事療法を自己流で行うと、健康を損なうリスクがあります。
実際に白米やパンなどの炭水化物を一切抜いた食事を数ヶ月続けた糖尿病患者で、血糖値は大幅に改善したものの、その後足の筋力低下や視力の異変などに見舞われたという例があります。これは、エネルギー源である糖分が足りない代わりに筋肉を分解したことで、筋力の減少が起こったと考えられています。
また、極端な炭水化物の制限は、脂質やたんぱく質の摂取量を増加させ糖尿病や合併症の悪化を引き起こす恐れがあるため、減量の必要がある糖尿病患者であっても、炭水化物の適正な摂取をすることが望ましいです。
糖尿病は薬による治療と同時に食事内容に注意することも非常に重要です。ここでは無理なくダイエット(減量)できるおススメのレシピを3つご紹介します。
たっぷりの野菜をトマト風味に煮込むことで満腹感がある一品に仕上げることができます。作り方も簡単で忙しい人でも手早くダイエット料理を作ることができるおススメレシピです。
低カロリーながらも良質なたんぱく質が多く含まれる豆腐はダイエットの強い味方です。ドレッシングを工夫してホットサラダにすることで、主菜にすることもできますよ。
低カロリーで食物繊維が豊富なキノコ類はダイエットに適した食材の一つです。きのこを磯辺焼きにすることでお弁当のおかずにもなる一品を作ることができます。
糖尿病は薬物療法だけでなく、食事や運動などの生活習慣を改善していくことも大切です。とくに食事は栄養バランスを考えたメニューを選ぶことが大切であり、自炊が勧められています。ですが、仕事で忙しい方、体力的・身体的な理由により自炊ができない方は次のような点に注意してテイクアウトや外食を利用するようにしましょう。
また、近年では糖尿病患者さんの食事療法にふさわしい食事のデリバリーや簡単に調理すればできる食材セットのデリバリーなどのサービスも多くなっています。自炊できない方はこれらのサービスを活用するのもおすすめです。
炭水化物を極端に制限した食事は大きな減量効果はあるものの、かえって糖尿病を悪化させるおそれがあります。糖尿病を改善しつつ減量も成功させるには、適正の炭水化物の摂取量を守ることが大切です。