糖尿病だと水分を取りすぎるのはなぜ? どのくらい取ると糖尿病のサイン?

2018/4/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

糖尿病の特徴的な症状として、「多尿」と「多飲(水分を大量に摂取する)」があります。では、なぜ糖尿病になると水分を取りすぎるようになるのでしょうか。両者の関係性や、水分摂取量の目安を中心に解説します。

水分を取りすぎるのは糖尿病?

水分を取りすぎている場合、糖尿病のサインの可能性があります。

糖尿病になると高血糖の状態が続くため、血中のブドウ糖の濃度を薄めるために、腎臓がブドウ糖を尿と一緒に排出しようとします。すると尿の量が増え、トイレに行く回数が増えます。そして排尿によって水分不足に陥るために、のどが渇くようになり、水分を取りすぎるようになるのです。

水分をどのくらい取ると糖尿病の可能性がある?

水分摂取量の目安は、「体重(kg)÷30」です。例えば60kgの人であれば2Lですが、さらに飲み物としての水分摂取量の目安は1L前後となります(食べ物に含まれる水分約0.7L+食べ物を分解するときに発生する代謝水約0.3Lを引いた数値)。

ただ、運動後や気温によってはより多くの水分が必要になりますし、体重や性別によって必要な水分量は異なります。そういったことを踏まえると、1日およそ2L程度が正常な水分摂取量と言えるでしょう。しかし、1日に2L以上の水分を取っていたり、いくら水分を取っても喉の渇きが治らなかったり、尿量が異常に多かったりする場合は糖尿病の可能性があります。

糖尿病になったら、水分量を制限すべき?

多尿に対処するために水分を減らす人もいますが、糖尿病の人は基本的に高血糖の状態にあるので、血液の浸透圧が高いために脱水傾向にあります。そのため、むしろ水分は多めに取るようにしてください(1.5〜2L程度)

水分摂取のときには、水や麦茶など糖分・アルコールを含まない飲み物にしてください。もっとも吸収率が良い飲み物としては、水がおすすめです。なお、緑茶や紅茶、コーヒーはカフェインの利尿作用によって多尿が悪化する恐れがあるので、飲みすぎないようにしましょう。

なお、糖尿病の合併症である糖尿病性腎症を発症した場合は、腎臓の負担を減らすために水分制限が必要になります。糖尿病性腎症の進行状況によって制限量は異なるので、詳しくはかかりつけ医にお尋ねください。

おわりに:1日2L以上の水分を取るのは糖尿病のサインかも?

糖尿病になると、体内のブドウ糖を排出するために多尿になり、その結果のどが渇いて水を取りすぎるようになります。どのくらいの水分量を取るかは個人差がありますが、運動後や暑い時期ではないのに水分を1日2L以上取ったり、いくら水を飲んでものどの渇きがおさまらない場合は注意が必要です。

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