記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/4/24
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
PMSによる眠気は女性ホルモンが原因なので、ある程度は仕方がないことですが、生理前に毎回眠気と闘うのは辛いですよね?そこで今回は、PMSが引き起こす眠気の解消法をいくつかご紹介します。
PMSによる日中の強い眠気を解消するには夜に質の高い睡眠をとることが重要です。
睡眠の質を高めるには以下のような方法があります。
スマートフォンやテレビからはブルーライトとよばれる強い光が出ていますが、これが概日リズムを司るホルモンの「メラトニン」を減らして睡眠の質を下げるといわれています。
寝る前には、スマートフォンやパソコン、テレビの画面を見ないようにしましょう。
湯船につかることで血行が促進されて体が温まりやすくなります。また、湯船にゆっくりとつかることでリラックス効果が生まれて寝付きやすくなります。
食後の2~3時間は消化器官が活発に働いて食べ物を消化しているので、体が“睡眠モード”に入りにくくなります。食事は、できるだけ就寝の時間前までに済ませるようにしましょう。
仕事をしているとPMSを理由に休むのが難しいという方も多いのではないでしょうか?
そこで、この項目では仕事をしていても実践しやすい眠気対策をお伝えします。
5分ほどの短い時間でも、目を閉じて休むだけでも午後は少し体がラクになります。
あまり寝すぎると夜の睡眠の質が下がってしまうので、仮眠は30分以内に収まるようにしましょう。
昼休みに会社の外を散歩したり移動に階段を使ったりと、軽い運動は気分転換にもなるのでおすすめです。ただし、体調が優れず動きたくないときには無理をしないようにしましょう。
眠くなると手足や首が温かくなってきますが、そこに冷たい刺激を加えると眠気が解消されます。
冷たいジェルシートを貼る、保冷剤を当てるなど、眠気を覚ましたいときにはぜひ試してみてください。
生理(医学的には月経というのが一般的です)前に眠くなるのは、催眠作用がある「プロゲステロン」という黄体ホルモンの分泌量が通常よりも多くなるからです。
プロゲステロンの作用のひとつに、催眠作用がありますが、これは一般的な睡眠薬と同じくらい強力な睡眠作用だといわれます。
また、プロゲステロンには体温を上昇させる働きもあります。
体温が高い状態が1日中続くと夜の寝つきが悪くなるので、その結果夜に良く眠れず日中に強い眠気に襲われるということが起きるのです。
PMSによる眠気の場合、病院でピルを処方してもらうと症状が改善することがあります。
ピルには排卵を抑制する効果がありますが、それによって排卵後に分泌されるはずのプロゲステロンが分泌されないため、眠気が改善しやすくなるといわれています。
また、日中の眠気が生理周期とは関係なく訪れている場合には、睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシーなどの他の睡眠障害が隠れている可能性があります。症状が続くようであれば、専門医に相談してみましょう。
PMSが原因で生じる眠気は生理現象なので、ある程度は仕方がないといえます。ですが、あまりにも眠気が強くて日常生活に支障が出るような場合は病院でピルを処方してもらうという解決法もあります。
また、強すぎる眠気には他の病気が隠れている可能性もあるので、一度専門医に相談してみましょう。