認知症予防も期待される野菜、ビートの根は翼を与えてくれるのか?

2017/3/23

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ビート(甜菜)の根の濃い赤色のジュースは野菜のボスともいわれます。そのビートの根に関して、近年、研究が進められており、血圧を下げる効果、スポーツのパフォーマンス向上、認知症の予防などに効果があることが除々にわかりはじめています。ここでは、最新の研究の結果とともに、ビートの根が健康に役立つかどうかについてみていきたいと思います。

ビートの根に関する研究結果と健康効果

ビートの根は鉄分と葉酸を補ってくれます。そのうえ、硝酸、ベタイン、マグネシウム、ベタシアニンとして知られる抗酸化物質を含んでいます。
最新の研究では、ビートの根は血圧を下げることに役立ち、エクササイズの効果を高め、認知症を防止する効果まであるといわれています。

ビートの根は血圧を下げることができるのか?

ビートの根には、硝酸が多く含まれています。これが体内に入ると、体は硝酸を一酸化窒素にかえるように作用するといわれています。一酸化炭素は血圧を下げると思われる物質です。ビートの根のジュースが、血圧を下げることと関連があるという研究結果もあります。 しかしながら、心臓病の大きなリスクのある人に、ルートの根が本当に効果的であるかどうかについては、もっと長期的な検証が必要です。

ビートの根はエクササイズの効果を増進するのか?

ビートの根がエクササイズの効果を改善することに関連した研究があります。この研究では、日常的に活発に運動をしていない人や、軽い運動のみの人が、ビートの根のジュースを飲んだ後のエクササイズのパフォーマンスが「緩やかに改善」したという結果があります。しかし、プロのスポーツ選手には少しか効果が見られなかったという結果も示されていました。

ビートの根が認知症を予防する?

ビートの根のジュースを多く摂る食事生活を送ると、脳内の特定の場所への血流が増加したことが研究で示されました。しかしこの研究は、小規模かつ短期的なものであったため、硝酸が多い食事が認知機能を改善するという確たる証拠は示されていません。もっと長期的で、大人数を対象とした研究が必要でしょう。 
別の研究では、高地(海抜2500メートル)での影響を想定した環境で、自転車を漕ぐことに対するビートの根のジュースが効果があることが示されています。ジュースを飲んだサイクリストたちは、タイムトライアルのスコアが平均16秒向上しました。

ビートの根の栄養は?

ビートの根とビートの根のジュースは、緑色の葉野菜、キャベツ、セロリと同様に、血圧を下げる効果が硝酸を含有しているので、バランスの取れた食事をとる際にも非常に効果があります。
よく運動し、食事中の塩分を減らし、健康的な体重を維持することも、血圧をコントロールするために重要な戦略です。

おわりに:普段の食事から取り入れてみましょう

ビートという名の前の野菜にはなじみがなかった人も多いかと思います。しかし、ここでみたように健康づくり効果がある可能性や、解熱、便秘、肌問題など、様々な病気の改善にも役立つも野菜です。健康のために普段の食事に取り入れてみてください。

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