ぎっくり腰の対処は温めるのがいい?それとも冷やすべき?

2018/5/9

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ぎっくり腰になったときは、何をしたらよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。特に、患部を温めるべきなのか冷やすべきなのかは非常に大きな問題です。これは結論から言うと「目的によって違う」というのが正解で、その時々の症状によって温めるべきか冷やすべきかは違ってきます。
この記事では、間違った対処をしてぎっくり腰を悪化させないための対処法を紹介していきます。

ぎっくり腰の対処、温める?それとも冷やす?

急性期

ぎっくり腰になったばかりの炎症の強い時期はとにかく冷やすことが大切になります。最初の数日間は、とにかく冷やすことを繰り返しましょう。

亜急性期から慢性期

ぎっくり腰になってから数日~1週間後、急性期の炎症が落ち着いてきたら、お風呂に入り体を温めましょう。温めることで痛みの緩和や可動域の改善につながる可能性があります。これは、患部周りの血流を促すことで損傷した組織の治癒を促進し、凝り固まっている患部周囲の筋肉を温めてほぐす効果があるからと考えられています。

ただし、温めてもよいかどうかの判断は、医師に確認するようにしましょう。また、やむを得ない事情で動きすぎてしまい、炎症が再燃してしまった場合には、一時的に冷やして炎症を落ち着けるようにしてください。

ぎっくり腰の対処、ラクな体勢は?

発症直後の対処法

ぎっくり腰の発症直後は痛みが強いので、腰に負担がかからない楽な姿勢をとるようにしましょう。「膝を軽く曲げて横向きに寝る」「あおむけに寝てひざを軽く曲げる、膝の下にクッションを入れる」「あおむけに寝て、低めの台に両脚を乗せる」などがおすすめです。

発症から2~3日後の対処法

ずっと動かないでいると、腰痛との関係が深い「背筋」が衰えてしまうため、発症から2~3日後に痛みがやわらいだころから、動かせる部位は積極的に動かすようにしましょう。

ぎっくり腰にマッサージで対処してもいい?

ぎっくり腰の患者さんで、整体やマッサージ屋などの施術を受ける人も非常に多く見られます。しかし、ぎっくり腰になる原因は筋肉や神経、椎間板など各自により異なるので、それぞれに適した治療を行わなければ、効果がないばかりか、痛みを悪化させてしまうケースもあるため危険です。

マッサージには筋肉の緊張を緩め、循環を良くする効果があり、筋肉が過度に緊張して痛みを出している場合や、筋肉の緊張により背骨の動きが悪くなっている場合などに有効的になります。

ただ、ぎっくり腰の痛みの原因を自己判断するのは難しいので、まずは医療機関で原因を特定してもらうことが先決になります。診断結果で、骨や神経に異常が無いことがわかれば、医師の判断を仰ぎ、マッサージを試してみるのも良いかもしれません。

おわりに:正しい対処法を知っておくことが大切

ぎっくり腰の対処法は、その痛み方や部位、原因によりさまざまです。正しい処置方法を知っておくことや、生活習慣の見直しをすることで、腰痛の慢性化を防ぎましょう。また、温めるべきか冷やすべきなのかの判断が難しい場合は「何もしない」ことをおすすめします。そうすれば、少なくとも間違った処置で悪化してしまうことはないからです。困ったときや、心配なときにはすぐに医療機関に相談するようにしましょう。

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