記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2023/8/23
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ぎっくり腰になったとき、患部を温めるべきなのか冷やすべきなのかは悩んだことはありませんか?これは、目的・状況によって変わってきます(基本的には医師に相談することをおすすめします)。この記事では、ぎっくり腰の対処法について解説していきます。間違った対処をしてぎっくり腰を悪化させないために参考にしてください。
一般的に、ぎっくり腰になったばかりの炎症の強い時期(急性期)は、冷やすことが推奨されています。最初の数日間は、とにかく冷やすことを繰り返しましょう。
ぎっくり腰になってから数日~1週間後、急性期の炎症が落ち着いてきたら、お風呂などで体を温めましょう。温めることで痛みの緩和や可動域の拡大につながる可能性があります。これは、患部周りの血流を促すことで損傷した組織の治癒を促進し、患部周囲の筋肉を温めることで、凝り固まった筋肉がやわらげられることが関係しているといわれています。
ただし、温めてもよいかどうかの判断は、医師に確認するようにしましょう。また、やむを得ない事情で動きすぎてしまい、炎症が再燃してしまった場合には、一時的に冷やして炎症を落ち着けるようにしてください。
ぎっくり腰の発症直後は痛みが強いです。腰に負担がかからない、楽な姿勢をとるようにしましょう。「膝を軽く曲げて横向きに寝る」「あおむけに寝てひざを軽く曲げる、膝の下にクッションを入れる」「あおむけに寝て、低めの台に両脚を乗せる」などがおすすめです。
ずっと動かないでいると、腰痛との関係が深い背筋などの筋肉が衰えてしまいます。発症から2~3日後の痛みがやわらいだ頃から、動かせる部位を積極的に動かすようにしましょう。
ぎっくり腰になった場合、整体やマッサージ屋などの施術を受ける人もいると思います。しかし、ぎっくり腰が起こる原因には、筋肉・神経・椎間板などさまざまなものが考えられます。適した治療を行わずに安易に施術を受けると、痛みが緩和しないだけでなく、痛みを悪化させてしまう可能性があるためおすすめしません。
マッサージには筋肉の緊張を緩め、血液循環を促すことに役立つため、筋肉が過度に緊張して痛みを出している場合や、筋肉の緊張により背骨の動きが悪くなっている場合などは、一時的に痛みが緩和することもあります。しかし、ぎっくり腰になったときは、医療機関で適切な検査を行い、原因を特定してもらうことが先決です。診断結果で、骨や神経に異常が無いことがわかれば、医師の許可を得たうえで、マッサージを試してみてもいいでしょう。
ぎっくり腰の対処法は、その痛み方や部位、原因によりさまざまです。ぎっくり腰を何度も繰り返す人は、まず医師に相談し、適切な対処法を指導してもらいましょう。基本的には急性期は冷やす、急性期が終わったら温めることが推奨されていますが、可能ならば医療機関を受診し、適切な治療をしてもらうことをおすすめします。