記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
現在は多くの子供のワクチンが受けられるようになり、防げる病気が増えましたが、接種回数や種類が多いので、どのように受けたらよいかわからないというお母さんも多いでしょう。以降では、大切な赤ちゃんをVPD(ワクチンで防げる病気)から守り、確実に必要な免疫をつけるためのスケジュール設定で知っておきたいことを解説していきます。
予防接種は、お子さんのかかりつけの小児科医で受けることをおすすめします。予防接種が予定通りにいかないときや、接種した後で子供の様子に異変があった場合、お子さんのことを知っている医師に診てもらえると、安心できるからです。
自宅から無理なく通える距離にある小児科を探して、かかりつけの小児科医を見つけておきましょう。母子健康手帳をもとに予防接種のスケジュールなどの相談にのってくれるところがおすすめです。早めに予防接種の準備をはじめておくと、健診後に発症した病気についても発見が遅れずにすみます。
ワクチンは、生ワクチンと不活化ワクチン(トキソイドも含む)に分けられ、次の予防接種までの間隔がそれぞれ異なります。基本的に、生ワクチン接種後は4週間(中27日)以上、不活化ワクチン接種後は1週間(中6日)以上とされています。
ただし、同じワクチンを続けて接種する場合は、それぞれに接種する間隔が異なるので、気をつける必要があります(例えば、B型肝炎の1回目と2回目の間は4週間以上、ヒブワクチンは3〜8週間以上空けるなど)。予防接種のスケジュールを立てる前に、接種間隔を確認するようにしましょう。
予防接種から次の別の種類の予防接種までの接種間隔は、「生ワクチンなら4週間(中27日)」「不活化ワクチンなら1週間(中6日)」と定められており、例えば水曜日に接種した場合は、「4週間後の水曜日」「1週間後の水曜日」に次のワクチンを受けられるということになります。
生ワクチンと不活化ワクチンの両方を受ける場合、不活化ワクチンを先に受けると、1週間後に生ワクチンが受けられます。生ワクチンを先に受ける場合は、4週間後までは不活化ワクチンを接種できないことになり、両方の免疫を獲得するまでに少し時間がかかります。
複数回接種するものは次回接種までの間隔(最短〜最長日数)が決まっていますが、この日数を過ぎてしまった場合に、またはじめから受け直すことはできません。もし数日過ぎてしまったとしても、ワクチンの効果が大幅に下がることはありませんので、体調を整えてから接種するようにしましょう。
また、予防接種の優先順位は、周囲の感染症の流行状況やお子さんの体質などによっても変わるので、スケジュールがずれた時などは、主治医に相談しましょう。
0歳赤ちゃんの予防接種スケジュールは、同時接種を前提としたスケジュールとなっています。しかし実際には、生後2か月からはじめられなかったり、体調を崩して予定通りに受けられなかったりすることもあるでしょう。そのような場合でも、それぞれのワクチンをできるだけ同時接種で受けるようにしておくと、早くVPDの予防ができるようになります。そのため、かかりつけ医は同時接種で受けられる小児科を選び、スケジュールを相談できるところが良いでしょう。