子供の頭痛、熱があるときの原因は? 吐き気があるのは危険な兆候?

2018/5/17

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

小さい子供はよく熱を出すものですが、同時に頭痛を訴えた場合、多くの保護者の方は心配されます。今回の記事では、そんな熱を伴う頭痛の原因や、熱を伴わない場合の頭痛の原因、また、発熱と吐き気が同時に見られた場合などについて解説します。

子供の頭痛は「熱」が原因!?

子供の頭痛は、風邪やインフルエンザ、咽頭炎などに伴う発熱が原因であることが多いです。こういった発熱が原因の頭痛は「血管性頭痛」と呼ばれ、発熱により頭蓋内の末梢神経が拡張することで発生します。
またこのほかに、扁桃炎や中耳炎などの細菌感染に伴う頭痛のケースも少なくありません。

頭痛と熱に、吐き気を伴う場合は要注意!

風邪などのウイルスが体内に入り込み、髄膜で炎症を起こすと「髄膜炎」を起こすことがあります。

髄膜炎にはいくつか種類がありますが、子供の場合は、細菌が原因の「細菌性髄膜炎」とウイルスが原因の「無菌性髄膜炎」が多く見られます。いずれも頭痛や発熱、吐き気、嘔吐などが主症状で、意識障害やけいれんが起こることもあります。

なお、細菌性髄膜炎は死亡率が高く、脳に後遺症が残る恐れがあるので早期治療が非常に重要です。一方の無菌性髄膜炎は細菌性髄膜炎と比べ、症状は軽い傾向にありますが、炎症がひどいと脳の後遺症が残る恐れがあるので同様に注意が必要です。

子供の頭痛、熱がなく、腹痛を伴う場合は?

子供の頭痛で熱がなく、腹痛を伴う場合は、「片頭痛」が考えられます。子供の片頭痛は大人の片頭痛とは違い、持続時間が2時間程度と短く、頭の両側で痛みを感じることが多いです。またその他の特徴として、腹痛や吐き気、嘔吐、回転性のめまい、光や音に敏感になるなど、片頭痛に関連する周期性症候群を伴うことが多い傾向にあります。

片頭痛は、運動の後など血行がよくなったとき、血管が拡張したことが原因で起こりやすくなります。しかし、頭痛を訴えても熱がなく、また本人がうまく症状を伝えられないために、仮病と勘違いされてしまうことも少なくありません。

おわりに:頭痛と発熱が見られたらまず病院へ

子供の頭痛は、多くの場合風邪などの感染症による発熱が原因なので、そこまで心配いりませんが、風邪が重症化すると髄膜炎を起こし、脳の後遺症にまで発展する恐れがあります。お子さんに頭痛と発熱が見られたら、まずは病院へ連れていくことが重要です。
なお、熱を伴わない頭痛でも、お子さん自身は苦しんでいるケースが多々あるので、この場合も一度頭痛外来を受診することをおすすめします。

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