記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/14
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
毎日毎日頭痛が続いている場合、実は原因として「頭痛薬」が考えられます。今回の記事では、そんな薬が原因で起こる頭痛や、毎日同じ時間に起こる頭痛の正体などを解説していきます。
頭痛持ちの方は日常的に頭痛薬を服用することが多いですが、頭痛薬を飲みすぎると、毎日頭痛が起こる「薬物乱用頭痛」になるリスクがあります。
毎日予防的に頭痛薬を飲んでいると、服薬回数や服薬量が増え、脳がちょっとの頭痛にも敏感に反応するようになります。そこでさらに服薬頻度が増え、以前の服薬量では頭痛が緩和されなくなるために、ますます頭痛がひどくなり、ますます大量の頭痛薬に頼るようになってしまうのです。
以下の症状に該当する方は、薬物乱用頭痛を発症している可能性が高いので注意しましょう。
なお、毎日起こるような回数の多い頭痛を「慢性連日性頭痛」と呼びます。慢性連日性頭痛では、月の半数以上、1日4時間以上頭痛が続きます。この慢性連日性頭痛の患者は、初期の頃はそこまで頭痛の回数が多くなかったのに、薬の乱用などがきっかけで頭痛の回数や症状が変わってきてしまうのが特徴です。
こめかみで毎日頭痛がする場合は、「片頭痛」の可能性があります。片頭痛は、片側(あるいは両側)のこめかみから目の周辺にかけて、ズキズキと脈打つような痛みが生じるタイプの頭痛です。吐き気も伴い、日常生活に支障が出ることも少なくありません。片頭痛は一度痛み出すと3日程度は続くのが一般的です。
片側の目の奥がえぐられるような強烈な頭痛が、毎日同じ時間に起こる場合は、「群発頭痛」の可能性が高いといえるでしょう。頭痛発作は2時間ほど続き、1〜2ヶ月程度毎日発作を繰り返した後、しばらく発作がおさまるようになります。しかし、飲酒や喫煙などをきっかけにまた再発するようになります。珍しいタイプの頭痛ですが、男性の発症率が比較的高いといわれています。
毎日続くような頭痛は、頭痛薬の飲み過ぎが原因で起こるケースが少なくありません。一度薬物乱用頭痛になってしまうと自力での治療は難しいので、頭痛外来などの専門外来を受診し、医師の指示のもと、徐々に頭痛薬への依存度を減らしていくことが大切です。