記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/17
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
頭痛と同時に寒気がする場合、「風邪をひいたかな?」と思いますよね。実際、頭痛と寒気の原因としては何が考えられるのでしょうか。咳や熱、吐き気など随伴症状別に解説していきます。
頭痛や寒気、咳、39℃前後の高熱、関節痛、喉の痛みが出ている場合は、インフルエンザの可能性があります。インフルエンザは発熱時にゾクゾクするような悪寒を伴い、また激しい頭痛が生じるのが特徴の一つです。
インフルエンザでは、普通の風邪と同じく、鼻水や咳なども現れます。またインフルエンザのタイプによっては、微熱に留まったり、胃腸症状がメインになる場合もあるので注意が必要です。
なお、普通の風邪の場合は、咳や喉の痛み、鼻水、微熱などが主症状で、頭痛や寒気が起こることはそこまで多くありません。ただし、重度の咽頭炎を起こしてしまった場合は、悪寒や頭痛、倦怠感、高熱を伴うことがあります。
熱がないのに頭痛や寒気がするという場合は、自律神経失調症の可能性が考えられます。
自律神経は体温や血圧の調整などを司る役割があるため、ストレスやホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れると、寒気やほてりなどの症状を引き起こすようになります。また、自律神経のうち交感神経が優位になると、肩や首などの筋肉が緊張することで、頭全体が締め付けられるような緊張型頭痛が引き起こされることもあります。
なお、自律神経失調症の症状はこのほかにも、倦怠感やめまい、動悸、不眠、便秘、下痢、手足のしびれなどさまざまなものがあります。
妊娠初期になると、頭痛や寒気、微熱といった風邪のような症状や、「つわり」と呼ばれる吐き気の症状が見られることがあります。
妊娠時は、受精卵が子宮内膜に接着した後、1週間ほどかけて子宮内膜へと入り込んでいきます。そしてこのとき、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌されるようになるのですが、このホルモンは妊娠黄体を刺激し、プロゲステロンやエストロゲンといった別のホルモンを産出させるようになります。これらのホルモンの作用によって、上記の症状が引き起こされるようになると考えられます。
頭痛と悪寒は、通常の風邪で起きることはそこまで多くはありません。インフルエンザや自律神経失調症など、別の疾患の可能性もあります。ただし自己判断は難しいので、気になる症状が出たらまずは病院を受診するようにしましょう。