記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/15 記事改定日: 2019/2/5
記事改定回数:1回
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
年齢を重ねるごとに、骨粗鬆症のリスクは高まりますが、その原因は加齢だけではないことをご存じでしょうか?原因には生活習慣や薬の副作用などさまざまなものがあるのです。
ここでは骨粗鬆症の原因について詳しく解説していきます。
骨密度が低下する原因の一つとして、生活習慣の変化が関係してくることがあります。そのため、年齢が若いときから食事や運動習慣に気を配ることが大切です。注意するべきことは、下記の通りです。
間違った方法でのダイエットでの栄養不足は骨粗鬆症の原因となります。特に成長期の過程では骨にカルシウムを貯蓄するための大切な時期のため、極端なダイエットは年齢を重ねてからの骨密度に大きく影響する恐れがあります。
骨は、負荷をかけるほど細胞が活発になり丈夫になるので、運動不足の人は体を動かすように心がけましょう。
過度な喫煙や飲酒の習慣は、骨粗鬆症になる確率を上げてしまいます。
骨粗鬆症は、骨を合成したり、吸収したりするホルモンのバランスに異常が生じる病気や、骨の形成に必要な栄養素が不足する病気などによって引き起こされる事があります。代表的なものでは、副甲状腺機能亢進症、糖尿病、リウマチ、慢性腎不全などが挙げられます。
また、長期的なステロイド剤の服用や、人工透析などの治療も骨粗鬆症の原因となることも知られています。
骨粗鬆症を発症しやすい病気や治療を行っている人は、定期的に骨密度検査を行って適切な管理を行い、骨折を予防するようにしましょう。
タバコは、胃腸の働きを抑えてカルシウムの吸収を阻害してしまう作用があるといわれています。特に女性の場合は、骨から血液中へのカルシウム流出を防ぐ効果のあるエストロゲン(女性ホルモン)の分泌を低下させてしまうため、骨粗鬆症になる確率を上げてしまいます。
また、タバコに含まれているニコチンには、血管を収縮させる効果があるため、骨折した部分への血液供給を妨げてしまいます。すると治癒までかかる時間が長くなり、合併症を発生させるリスクを高めてしまうと考えられています。
骨粗鬆症の原因は、男女で大きく異なります。
まず、骨粗鬆症は女性の方が男性よりもはるかに発症するリスクが高いとされています。これは、骨の吸収を抑えて骨が溶け出すのを抑制する「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンが閉経後に急激に減少するためです。
一方、男性は、年齢によってホルモンバランスに大きな変化が生じないため女性よりも骨粗鬆症を発症するリスクは低いとされています。しかし、糖尿病や腎不全などの病気が原因で発症することがあり、中には前立腺がんの骨転移などで骨の密度が低下することもあります。
骨粗鬆症になるリスクを軽減するためには、日ごろの生活習慣にも気をつかう必要があります。カルシウム、ビタミンの摂取や禁煙など。また、ステロイド薬を使用する場合には長期服用を避ける必要があります。年齢のことだけに捉われずに、さまざま角度から骨粗鬆症を予防していきましょう。