ノロウイルスの感染経路 ― プールでうつることはある?キスは?

2018/5/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ノロウイルスはウイルス感染により発症する病気なので、その感染経路がとても気になるものです。中でもプールは大勢の人が入り、体全体が水につかるものなので、感染が不安だという方も多いのではないでしょうか?またキスをすることでノロウイルスに感染することはあるのでしょうか?さまざまなノロウイルスの感染経路について解説します。

プールはノロウイルスの感染経路になるの?

ノロウイルスは主に感染者の糞便や吐瀉物から感染する病気ですが、プールには多くの糞便が溶け込んでいることを知っていますか?
排便後にトイレットペーパーでふき取ったとしても、平均0.14gの糞便はまだ肛門周囲に付着しているとされています。また、温水洗浄便器を利用している場合でも、糞便を完全に洗い流す事は不可能です。もし100人が同じプールに入るとすると、単純計算では0.14×100=14gの糞尿が溶け込むとことになります。そして、プール内にノロウイルスに感染している人がいた場合は、水が汚染されてしまい、他の人に感染する可能性が高くなってしまうでしょう。

キスや唾液はノロウイルスの感染経路になる?

ノロウイルスは主に感染者の吐瀉物や糞尿に含まれているので、キスや唾液で感染する可能性は低いとされています。
しかし、口内に吐瀉物が残留している場合でキスをした場合は、感染する恐れがあります。
また、吐瀉物や下痢便が体に付着し、指などを介してウイルスが口内に入った場合も、感染する恐れがあります。感染するリスクを減らすためにも、なるべく感染者との接触は避けましょう。

ノロウイルスの代表的な感染経路は

ノロウイルスの主な感染経路は以下になります。

  • 経口感染
    ノロウイルスに汚染されている加熱が十分でない生牡蠣や貝類の摂取による感染です。
    また、感染者が手洗いが十分でないまま調理をすると、食品が汚染され、その食品を摂取した場合感染する恐れがあります。
  • 接触感染
    感染者の糞便や吐瀉物の処理後、消毒が十分にされていない場合、手に付着したウイルスが口内に入り感染する恐れがあります。
  • 飛沫感染
    感染者の吐瀉物や糞便が床に飛沫した場合、ウイルスの含まれた飛沫を吸い込む可能性があります。
  • 空気感染(塵埃(じんあい)感染)
    感染者の糞便や吐瀉物が乾燥すると、埃と一緒に空気中に漂うことがあります。それを吸い込んだり、体に付着することで口内にウイルスが入り込むと、感染する恐れがあります。

おわりに:感染者との直接・関節的な接触は避ける

結論から言うと、ノロウイルスを予防するためには、感染者との直接的な接触を避け、また感染者が触れたものには手をつけないことが大切です。プールやキスは、念のために避けた方がいいでしょう。また、感染者が調理した食事は食べないように気をつけましょう。

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