記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/17
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
頭痛を緩和する方法として取り上げられることのある「マッサージ」ですが、マッサージをしたことで逆に頭痛が悪化したという声も…。では、頭痛はマッサージで治るものなのでしょうか?それとも悪化してしまうのでしょうか?
頭痛にはさまざまなタイプがありますが、「片頭痛」の場合、マッサージで痛みが悪化する傾向にあります。片頭痛は、ストレスや緊張などによる血管の拡張が原因と考えられているため、マッサージや運動、飲酒など血管を拡張させるようなことをすると、さらに痛みが悪化してしまうのです。
片頭痛は、片側(両側のこともある)のこめかみ周辺に、ズキズキと脈打つような痛みを感じるのが特徴で、吐き気を伴うことも多く、頭痛発作の前にフラッシュのような光が見えることがあります(閃輝暗点)。
ご自身の頭痛が片頭痛に該当する場合は、マッサージや運動、入浴など血流を増やす行為は避け、痛むところを冷やすことをおすすめします。音や光などで痛みが悪化しやすいので、静かな部屋で安静にして過ごすようにしましょう。
なお、軽度の片頭痛であれば市販の頭痛薬で緩和しますが、ある程度重い片頭痛だとトリプタン系薬剤を服用する必要があります。トリプタン系薬剤は医師の処方箋がないと入手できず、また服用のタイミングにも注意が必要です。
頭痛の中でも「緊張型頭痛」の場合は、マッサージで痛みが緩和する可能性が高いです。
緊張型頭痛とは、ストレスや長時間同じ姿勢を続けたことが原因で、首や肩、頭の横の筋肉が緊張して血流が悪化し、筋肉内に老廃物が蓄積されて周辺の神経が刺激されたために起こります。血流障害が原因なので、マッサージや運動、入浴などで血流を促進すると痛みが緩和しやすくなります。
緊張型頭痛は、後頭部から首筋にかけて頭全体が締め付けられるような痛みを感じるのが特徴です。デスクワークの人に多いタイプの頭痛で、午後や夕方ごろから眼精疲労とともに頭が痛くなるようになります。
緊張型頭痛を緩和するマッサージとして、おすすめなのがツボ押しです。効果的なツボをいくつかご紹介します。
マッサージで頭痛が治るか悪化するかは、頭痛のタイプによります。適切なケアをするためにも、まずはご自身の頭痛が片頭痛なのか、それとも緊張型頭痛なのかを見極めることが大切です。