ノロウイルスの治療中の過ごし方は?食事は摂ったほうがいいの?

2018/5/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ノロウイルスに感染して、自宅療養している時には、食事に関して悩むことも多いのではないでしょうか。そもそも食べてもいいのか?また、何を食べればいいのか?などノロウイルスの治療中の食事について解説していきます。

ノロウイルス治療中におすすめの食事は?

嘔吐・下痢・腹痛などの症状が治まり、体調が回復してきたら、少しずつ食事を取るようにしましょう。水分以外の物も体内に入れることで回復が早まります。できるだけ胃腸に負担のかからない、薄味のものを食べるようにしましょう。

おすすめの食べ物

  • おかゆ、やわらかく煮たうどん
    消化吸収が良いので、胃腸に優しいです。
  • すりおろしたリンゴ
    整腸作用が期待できます。
  • 白身魚、卵、ササミ、豆腐
    たんぱく質には、胃の粘膜を保護する作用があります。
  • 野菜を柔らかく煮込んだスープ
    かぼちゃ、にんじんなどの緑黄色野菜には、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
  • 水溶性食物繊維
    ワカメ、昆布、さつまいも、ヤマイモ、繊維質の少ない果物などの水溶性食物繊維には、整腸作用があります。
  • ヨーグルト
    乳酸菌が腸内で善玉菌として作用することにより、腸の修復や炎症の軽減効果があります。

その他にも、子供がなかなか食事を摂りたがらない時などは、プリンなどの食べやすいものをあげてもいでしょう。

おすすめの飲み物

  • スポーツドリンク
    子供が飲む際や、味が濃いと感じる場合には水で薄めてから飲みましょう。
    また、冷たいまま飲むと胃腸に刺激を与えてしまうため、常温で飲むようにしましょう。
  • 経口補水液
    経口補水液とは、水の他にも電解質や糖分が含まれている飲料水です。電解質は細胞の機能回復に役立つ物質で、脱水状態になると水分と同時に失われるとされています。また、なかなかお子さんが飲みたがらない場合には、ゼリータイプのものも販売されているので、そちらも活用してみましょう。

食事の摂り方のポイント

食事を摂るときは、以下のことに注意しましょう。

  • 食材を調理する時は、細かく刻んで柔らかくなるまで煮込むようにしましょう。消化吸収しやすい形にすることで、胃腸への負担を減らすことができます。
  • 一度に沢山摂取する必要はないので、1日5~6回に分けて少しずつ食べるようにしましょう。また、徐々に体調が回復してきたら、固形物の摂取を増やしていきましょう。

ノロウイルス治療中に控えた方がいい食べ物は?

揚げ物・食物繊維が豊富な物は控える

揚げ物や香辛料が多く使われている食べ物、ゴボウや芋などの食物繊維豊富な食べ物は、胃腸に負担をかけてしまうので控えましょう。また、ニラやにんにくなどのにおいの刺激が強い食品も避けた方がいいでしょう。

炭酸飲料・柑橘系・カフェインは控える

炭酸飲料やカフェインは胃に刺激が強く、柑橘類は吐き気を起こす可能性があります。また、牛乳などの乳製品は消化不良を起こす恐れがあるため避けた方がいいでしょう。アルコールは脱水症状を引き起こすため、療養中は禁酒してください。

ノロウイルス治療中は絶食したほうがいい?

ノロウイルスの治療には絶食するべき?

ノロウイルスの症状で吐き気・腹痛などがある場合は、無理に食事を摂る必要はありません。ノロウイルスは胃腸炎の症状が強く出るため、胃腸の炎症を抑えることが先決だからです。胃の中が胃液で満たされていたり、麻痺していると、食べ物を消化する余裕がないため、食事を摂ることで悪化させてしまう可能性があります。
ただし、絶食が推奨されているわけではありません。体調が落ち着いてきたら少しずつ食べれる物を摂取していきましょう。

水分補給が出来ずに嘔吐してしまう場合

ノロウイルスで胃腸に炎症が起きると、胃液やなどが消化不良のまま溜まることで、水分を受け入れることができなくなることがあります。

水分補給が難しい状態になり脱水症状が心配なときは、医療機関で点滴を受けることができることがあります。めまい・ふらつき・頭痛などの症状があるときは、脱水症状の初期症状の可能性があり、嘔吐・下痢が続いて顔色が白っぽい場合は重症になっている恐れがあるので、早めに医療機関を受診しましょう。

おわりに:食事の摂取は体調をみて判断する

ノロウイルスに感染して療養している時には、基本的に無理に食べる必要はありません。無理に食べることで症状が悪化してしまう場合もあるので、その都度ご自身の体調を見て判断しましょう。また、食べる際には、温かくて消化に良いものを選ぶようにしましょう。水分も摂れない状態の時には、医療機関で点滴を受けることも可能なので、早めにお近くの病院に行くことが大切です。

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