記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/18 記事改定日: 2019/6/6
記事改定回数:1回
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
暑い季節になってきましたが、実は夏場は要注意なのが「水分不足による頭痛」です。では、水分と頭痛にはどんな関係性があるのでしょうか?水分補給のポイントと併せて解説していきます。
初夏から夏にかけての頭痛の原因として、意外に多いのが「水分不足」です。
人間の体は、汗をかいて体内の水分量が減ってくると、それに伴い血中の水分量も減少することで、血液濃度が上がり血がドロドロの状態になります。すると血管を拡張させることで、血液の流れを良くしようとします。
しかし、このときの急激な脳の血管の拡張は、周辺の神経が刺激することで頭痛を引き起こしてしまうことがあるのです。
また、頭痛は脱水症状の一種でもあります。
暑い季節に頭痛が起こったり、突然の吐き気に見舞われた場合は、脱水を起こしている可能性があるのですぐに水分を補給し、症状がよくならないときは病院を受診しましょう。
飲み会の翌日、頭が割れるように痛い頭痛を経験したことはありませんか?
こうした二日酔いの頭痛の主な原因は「アセトアルデヒド」です。
飲酒をすると、肝臓でアルコールを分解するときにアセトアルデヒドという物質に代謝されます。このアセトアルデヒドには血管を拡張させる働きがあるため、周囲の神経が圧迫されることで頭痛が起こりやすくなります。
ただ、お酒の飲み過ぎは水分不足を招きます。アルコールには利尿作用がありますが、これにより飲酒量以上に水分を失ってしまうことで、人は脱水状態に陥ります。
この脱水状態によって、頭痛が引き起こされやすくなるのです。
上記のような水分不足による頭痛を緩和するには、水分補給が重要です。特に暑い時期は、こまめにコップ1杯ずつ水分を摂取するようにしましょう。
ただし冷たすぎる水や、一気に大量の水分を摂取することは控えてください。
冷たい水は血行を悪化させますし、胃への刺激も大きいです。
また一気に大量の水分を摂取すると、電解質のバランスが乱れて頭痛が治りにくくなる可能性もあります。
二日酔いによる頭痛を防ぐには、飲酒量と同程度の水を飲むことが望ましいとされています。なるべく飲酒と並行して、水をこまめに飲むようにしましょう。
二日酔いによる頭痛の原因は、上で述べたようにアセトアルデヒドの蓄積と水分不足です。頭痛を改善するには、アセトアルデヒドの排泄を促し、失われた水分を補うためにも十分な水分を摂ることが大切です。
特に、二日酔いのときはアルコールによる利尿作用によって、体内の水分だけでなく電解質も失われた状態となりますので、電解質が含まれた経口補水液やスポーツドリンクなどがおススメです。また、胸やけや胃痛などを伴う場合には、胃の粘膜がダメージを受けていることが考えられますので、粘膜をやさしく保護する牛乳もよいでしょう。
二日酔いでは吐き気があることも多いですが、できるだけ多くの水分を補給するためにもこまめに少しずつ摂ることが大切です。しかし、水分を飲むと嘔吐してしまうなど深刻な水分不足が疑われる場合は病院に相談し、点滴治療を受けるのいいでしょう。
暑い季節に水分補給をせずにいたり、ついついお酒を飲みすぎたりすると、頭痛の発症リスクが上がります。いずれも頭痛になる前にこまめな水分補給を行うことが大切なので、未然に頭痛の予防に努めましょう。
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