記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/3/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
足の痛みを放置していませんか?足は、体の全体重を支えています。足に何か問題があると、生活に支障が出たり、歩き方に悪い影響を与えてしまいます。またこれらが続くと、膝や腰の痛みが発生してしまうこともあります。
イギリスのCollege of Podiatry(足病学)の研究によると、10人中9人が何しらかの足にトラブルを抱えており、5人に1人が足の痛みに悩まされているといいます。
足治療医のLorraine Jones氏は、次のように話します。「この研究からも分かるように、多くの人が足の悩みを我慢しています。毎日のように足が痛むわけではないので、放っておいてしまっているのです。足の痛みに悩まされているとしたら、ご自分の足に合った靴を履いていない可能性が高いです。我慢せずに、専門家に相談してみてください」
この記事では、College of Podiatryが提唱しているフットケアで最も大切な10項目と、60歳以上の人のための具体的なアドバイスをご紹介します。これらを参考にして、足の状態を良くし、トラブルを予防しましょう。
毎日お湯と石鹸で足を洗って清潔に保ちましょう。洗いすぎると、肌本来の油分がなくなってしまうので注意が必要です。
洗ったあとは、足をしっかりと乾かしてください。とくに、指の間をしっかり拭いて、水虫を予防しましょう。
肌が乾燥していれば、足の指の間を除いて、保湿クリームを塗りましょう。軽石などで硬くなった皮と角質を取り除いてください。ただし、やりすぎるとかえって皮が硬くなってしまうので、気をつけてください。
定期的に足の爪を切るようにしてください。その際は、爪の端のぎりぎりまで切らずに、少し余裕をもたせるようにしましょう。巻き爪になってしまう可能性があります。
靴を買うときは、なるべく午後の遅い時間を選びましょう。時間が経つと足はむくんできます。一番むくんでいるときに履ける靴は、一日を通して快適に履くことができます。
仕事でヒールを履く必要がある人は、職場への通勤には履きやすい靴で行き、オフィスでヒールに履き替えるようにするといいでしょう。また、ヒールの高さは、低いものから高いものまでいろいろな種類を履くようにしましょう。
時と場合に応じて靴を履き分けましょう。ハイヒールやつま先のとんがった靴は特別な日にだけ履くようにし、用途に合わせて最適な靴を選ぶようにしてください。当然ながら、山登りにサンダルはNGです。
足の臭いを防ぐために、特に蒸し暑い夏などは、できれば一日に何度か靴下を取り替えるようにしましょう。
トレーニングジムのシャワー、プールなどの公共の施設では、水虫やイボを防ぐために素足は控えてビーチサンダルを履きましょう。
常にサンダルを履いてる人も多くいますが、足にとっては良くありません。足を守りにくく、また履きすぎると土踏まずがなくなったり、かかとの痛みを引き起こします。
60歳以上の人にとって、フットケアはより重要になってきます。歳を重ねると、肌が薄くなり、関節が硬くなり、足が寒さに弱くなってしまいます。
足治療医のEmma Supple氏は、次のように話しています。「年を取ると、身体的に、立って歩くこと自体が難しくなってしまいます。半年に一度、足の検診を受けるとよいでしょう。足が痛いのが普通のこととして我慢しないでください。」
高齢に近づくにつれ、フットケアは大事になってきます。第2の心臓とも呼ばれるほど、足を使えば使うほど、身体の血液の循環は良くなり、心臓も脳も健康にしてくれます。特に足に慢性的に痛みを抱えている人は、放っておかずに病院にいくなどして、しっかりケアしましょう。