記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「不眠症」は知名度の高い疾患ですが、この不眠症の症状は4種類あることをご存知でしょうか。以降ではその具体的な症状と、頭痛や吐き気を伴う可能性について解説していきます。
不眠症とは、十分な睡眠がとれず、心身や生活に支障が出ている状態のことです。「多忙のために寝る時間がとれない」というのは不眠症ではなく睡眠不足の状態ですが、不眠症の場合は、「睡眠時間は確保できても、眠りが浅く、十分睡眠がとれない」「寝ようとしても寝つけない」などの症状が見られます。
この不眠症には、以下の4種類があります。
布団に入ってから寝つくまでに、2時間以上かかる状態です(一般に、健康な人が布団に入ってから入眠するまでにかかる時間は、およそ30分以内といわれています)。
眠りについてから、夜中に何度も目が覚めてしまう状態です。気温や湿度による寝苦しさ、騒音などで目が覚めるのは不眠症ではありませんが、特に環境の変化がないにもかかわらず、夜中に目が覚め、生活に支障が出ているのであれば不眠症の可能性があります。
この不眠症の中途覚醒は特徴として、「目が覚めてから再度眠ることができない」「一晩で2回以上目が覚める」「中途覚醒によって精神的な苦痛を感じている」という点が挙げられます。
朝の起床予定時刻より2時間以上早く目が覚め、再度入眠できない状態です。特に高齢者や、うつ病患者に多い症状といわれています。
睡眠時間自体は短くないものの、起床時に熟眠感が得られず、疲労がとれていない状態です。睡眠の質が低いために起きる症状です。
不眠症の患者は、睡眠不足によって頭痛など下記の身体症状が見られることがあります。
なお、不眠や頭痛、吐き気、抑うつ、動悸、めまい、肩こり、手足のしびれなど症状が多岐にわたる場合は、自律神経失調症の可能性があります。自律神経失調症とは、疲労やストレスの蓄積によって自律神経が乱れたために、心や体などさまざまなところに不調が現れる状態です。
主に下記の薬を服用すると、副作用として不眠症状が現れることがあります。
薬の服用時期と不眠症状が重なっている場合は、薬の影響が考えられますので、主治医に必ず報告しましょう。薬を変えてもらえる場合があります。
一言で不眠症といっても、入眠障害や中途覚醒などで症状の特徴は異なります。また、自律神経失調症によって、不眠や頭痛、吐き気などの症状が見られる場合もあるので、該当する症状が見られる場合は、まずは睡眠障害の専門の医療機関を受診し、診断を仰ぎましょう。