血圧に左右差があると危険な場合があるって本当?

2018/5/30

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

血圧を測定して左右の数値に差があった場合、どのような原因が考えられるでしょうか?また、病気のリスクなどはあるのでしょうか?血圧の左右差があるときの理由や、考えられる病気について解説します。

血圧の左右差が10mmHg以上あると危険!?

左右の血圧差は、10mmHg以上あると危険とされています。
基本的に、血圧はその日の状態により変わるものです。眠っているときは低くなり、起きて活動しているときは高くなるなど、血圧はその時々で常に変化しています。血圧とは、血液の流れの強さを見るもので、心拍力の強さや血液量、血管の広さなどが総合的に関わっています。そのため、左右で血圧差があるということは、血管などの病変のサインの可能性があるのです。

血圧の左右差があるときに考えられる疾患は?

血圧に左右差がある場合には、血管の広さに何かしらの原因があるとされています。もし、心臓の働きや血液量が関係しているのであれば、体全体の血圧に影響が出るからです。そのため血圧の左右差がある時は、血管の一部が狭くなることにより、正常な部分と血圧が高い部分が分かれていることが考えられます。

動脈硬化

動脈硬化は、動脈の内側が分厚く・硬くなることで、血液の通り道が狭まる病気です。そのため、動脈硬化になると血流が悪くなるため、高血圧になる確率が高くなります。

動脈硬化は、蓄積された酸化されたLDLコレステロールが、血管の壁に蓄積して、壊れやすいプラークを形成します。プラークが血流によって血管から剥がれると、毛細血管に詰まることがあります。そして毛細血管が詰まると、心筋梗塞や脳梗塞になる確率が高くなってしまいます。
血圧に左右差がある場合は、片方の血管だけに動脈硬化が発症している可能性があります。

大動脈乖離

大動脈乖離とは、大動脈の内側と外膜が乖離する(離れる)病気です。
大動脈の内膜が裂けると、乖離した場所の分血管が狭まり、鎖骨下動脈の付け根にも同様の症状が生じることがあります。そしてしだいに手首への血流も悪くなり、血圧低下が起こります。

血圧に左右差がある場合は何科に行けばいいの?

血圧がいつもより高いと思ったときや、血圧に左右差があるとき、健康診断や人間ドックで高血圧と診断された場合は、循環器科を受診しましょう。病院では、血圧検査の他に、尿検査や採血などを行い、腎機能を調べることもあります。また、その他にも、心電図で心臓疾患の有無を調べたり、頸動脈エコーで動脈硬化の有無を調べるなど、様々な検査を行い二次性高血圧※の可能性がないかを確かめます。

※二次性高血圧とは、体質・遺伝・環境・加齢により起こる本態性高血圧ではなく、何か特定の原因により発症する高血圧のことです。主な原因として、腎臓の働きや血圧を上昇させるホルモン異常などがあります。高血圧が突然発症した場合、重度の高血圧症状、若年発症、治療の効果が現れない場合などに二次性高血圧が疑われます。

おわりに:血圧に大きな左右差があったときは循環器科の受診を

血圧の左右差が大きい場合は、血管などに病変ができている可能性があります。自宅で血圧測定した時や健康診断・人間ドックなどの診断結果で、血圧の左右に大きな差があった時には、一度循環器科で診察を受けてみましょう。

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