ADHDの薬にはどんなものがあるの?副作用の心配は?

2018/5/30

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

落ち着きがない、衝動を抑えられないといった症状が特徴の「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」。このADHDの薬には、どんな種類があるのでしょうか?それぞれの効能や副作用などを紹介していきます。

ADHDの薬の種類とその効果は?

2018年5月現在、日本でADHDに用いられている薬は「コンサータ®」「ストラテラ®」「インチュニブ®」の3種類があります。各薬の特徴は以下のようになります。

コンサータ®

脳内の神経伝達物質であるドーパミンの量をコントロールする作用があります。速効性のある薬で、服用してすぐに効果があらわれるといわれています。薬の効果の持続時間は約12時間で、朝服用して、日中の活動時間は効果が継続します。薬が「効いている」か「効いていない」かがはっきりわかる薬です。

ストラテラ®

脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンの働きをコントロールします。コンサータ®が速効性があるのに対して、ストラテラ®の効果は現れるまでに時間がかかります。毎日飲み続けて約2週間後から効果が現れ、数週間かけて症状が安定していくようになります。

インチュニブ®

2017年に認可された小児用のADHDの治療薬です。脳の神経細胞同士の情報の取りこぼしが起こらないようにコントロールをします。コンサータ®ほどの速効性はありませんが、ストラテラ®よりは早く効果が現れるとされています。

ADHDの薬に副作用はないの?

副作用が全くない医薬品はなく、ADHDの薬においても、それぞれ副作用が報告されています。以下に代表的な副作用を示します。

  • コンサータ®:食欲不振、吐気、頭痛、体重減少 など
  • ストラテラ®:頭痛、食欲不振、眠気、腹痛、吐き気 など
  • インチュニブ®:低血圧・心臓の拍動が著しく少なくなる徐脈・眠気 など

十分に安全性を確認している薬でも、副作用があらわれるかどうかについては個人差が大きく、飲んでみないとわからないという点もあります。また、まれではありますが、重大な副作用の可能性があることにも注意が必要です。服用前に主治医や薬剤師に説明を受けたり、それぞれの薬の注意書きについて細かく確認したりすると良いでしょう。

ADHDの薬を子供に飲ませても大丈夫?

ADHDの薬は効果が出るまでに時間を要するものもあり、すぐに効果が感じられないことがあります。また、たとえ効果があっても「薬に依存してしまうのではないか」と感じることもあるでしょう。特に子供に服用させる場合は、ご家族が不安を感じても仕方ありません。しかし、勝手に飲むことを止めさせたり、量を調節したりするようなことは止めましょう。

認可されている薬は、一定の基準に沿った安全性は確認されています。特に精神科の薬は、極力依存しないように処方をされています。また、薬の調整は、医師が状態を見ながら薬の種類や量を見極めていくものです。時には、何度も受診を繰り返して調整することもあります。不安な点は、その都度確認をし、気になる変化があったときには主治医に相談をすることが大切です。

おわりに:医師と相談しながら、自分にあった薬で治療を進めていこう

ADHDにおいて、現在日本で認可されている薬は3種類あります。いずれも医師の処方によるもので、市販はされていません。医師が状態をみながら本人に合う薬の種類や量の調整を行っていくため、安定するまでには時間がかかることもあります。たとえ目立った効果が感じられなくても勝手な判断はせず、服用の調整については必ず主治医に相談しましょう。

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