乳酸菌はアレルギーに効果があるの?アレルギーに効くタイプの乳酸菌は?

2018/6/27

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「ヨーグルトで乳酸菌を摂取していたら、花粉症が治った!」という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。しかし、実際に乳酸菌はアレルギーに効果があるのでしょうか?乳酸菌とアレルギーの関係性について解説していきます。

乳酸菌でアレルギーを抑えられるの?

アレルギー症状の中には体内のIgE(血中に微量に存在する免疫グロブリンの一種。アレルギー疾患に特に関係が深いとされます)」の量が増加することで悪化するものがあるとされますが、乳酸菌を取り入れることで症状を緩和させることができます。

乳酸菌には、IgEの生産を抑制する作用のある「1型ヘルパーT細胞」の効果を強め、逆にIgEの生産を促進する効果のある「2型ヘルパーT細胞」の効果を弱める働きがあります。そのため乳酸菌を取り入れることで、IgEの生成を阻害し、アレルギー症状を悪化させる化学伝達物質の量を減らすことができると考えられているのです。

実際に、乳酸菌含有食品・飲料を継続的に摂取することで、花粉症・通年性アレルギー・アトピー性皮膚炎が改善したケースが報告されています。

アレルギー症状が起こる仕組み

  1. アレルゲンが体内に侵入する
  2. ヘルパーT細胞からB細胞に、アレルゲンに対抗するための抗体である「IgE」と呼ばれるタンパク質を作るように指示が出される
  3. IgEがアレルゲンに対する抗体を作り、それを皮膚・腸粘膜・気管支粘膜・鼻粘膜・結膜などに行き渡るようにする
  4. 各場所に行き着いたIgEは、肥満細胞と結合して化学伝達物質を生成する
  5. 生成された化学伝達物質は、咳・くしゃみ・頭痛・痒みなどのアレルギー症状を引き起こす

IgEを生成するヘルパーT細胞の仕組み

IgEを作るための物質であるT細胞には、「1型ヘルパーT細胞」と「2型ヘルパーT細胞」の2種類があり、この2つのバランスが崩れるとIgEが増量し、アレルギー症状の悪化を引き起こします。

  • 1型ヘルパーT細胞:IgEの生産を抑制する作用があります。
  • 2型ヘルパーT細胞:IgEの生産を促進する作用があります。

アレルギーに効果がある乳酸菌の種類は?

IgEの生産を抑制する効果のある「1型ヘルパーT細胞」の働きを強めるタイプの乳酸菌は、花粉症やアトピー症状の改善に効果的とされています。アレルギー症状の改善に効果が期待できる乳酸菌には、具体的に以下のものがあります。

リフレクト乳酸菌(T−21株)

花粉症などのアレルギーを抑制する物質を生産する効果が高く、1カ月ほどで効果が現れるとされています。

L−92乳酸菌

腸内のバランスを整え、アレルギーを改善する効果があるとされています。

KW乳酸菌(KW3100株)

増殖するとアレルギーを発症する「Th2細胞」と呼ばれる免疫細胞を抑制する作用や、免疫細胞のバランスを調整する作用があり、アレルギーの改善に有効だとされています。

ビフィズス菌BB536

BB536による腸管免疫の調整作用や、腸内細菌による整腸作用があり、花粉症などのアレルギー症状の改善に効果があるとされています。

LGG乳酸菌

アトピーの発症率をおよそ半分に抑える効果が実験により証明されており、風邪・インフルエンザ・花粉症などのアレルギー症状改善にも効果があるとされています。

L−55乳酸菌

IgEの増量を抑制することでアレルギー症状を改善する効果があり、抗アレルギー薬と同程度以上の効果があることが実証されています。

おわりに:乳酸菌はアレルギー症状改善に効果がある

乳酸菌にはアレルギー症状を悪化させる化学伝達物質の量を減らす効果があると考えられています。そのため、継続的に摂取することで、アレルギー症状が改善する可能性があります。ただし、乳酸菌には様々な種類があり、その効果の対象も異なるので、いくつか試しながら自分の症状に合った乳酸菌を選ぶようにしましょう。

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