橋本病の食事で量を控えたいヨードってなに?食事改善のポイントは?

2018/5/31

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

橋本病の人は、ヨード(ヨウ素)の摂取量を減らす必要があるとされていますが、何故そのように言われるのでしょうか?また、食事をする上で気をつけるべき点などはあるのでしょうか?橋本病とヨードの関係性や食事改善のポイントについて解説していきます。

橋本病の食事で控えたい「ヨード」って?

甲状腺ホルモンの構成成分であるヨード(ヨウ素)は、体の成長を促進させる効果や、糖質・脂質・たんぱく質の代謝を助ける働きがあるミネラル成分です。
ただし、普段からヨードを多量に含む海産物を食べることの多い日本人は、過剰摂取に気をつける必要があります。特に、昆布はヨードの含有量が多いため注意が必要です。ヨードは過不足のバランスが崩れると甲状腺機能に影響を及ぼすため、適度な摂取を心がけましょう。

ヨードが多く含まれている食べ物

ヨードの含有量の多い海藻類の中でも、昆布は特に多いので、摂取量には注意しましょう。また、昆布のエキスなどを含む食品にもヨードが含まれていることも忘れないようにしてください。

食品に含まれるヨードの含有量

食品名 1食の平均摂取量 ヨードの含有量
昆布の佃煮 5g 5500μg
乾燥昆布 5g 240000μg
わかめ 10g 1900μg
ひじき 5g 2350μg
焼き海苔 1g 2100μg
ヨード卵(可食部) 100g 1300μg

※1g=1000000μg

橋本病の人が食事改善をするときに気をつけたいポイントは?

橋本病の人の食事は

  • 1日3食バランスのとれた食事をする
  • 免疫力を高める食事を心がけるようにする

ことを心がけてください。
また、橋本病の人は、食欲が少ない割に体重が増えてしまう傾向があるので、1日の摂取カロリー目安である1600キロカロリーを超えないように気をつけましょう。また、規則正しい生活リズムやバランスのとれた食事をすることが大切です。

食事療法をすれば橋本病は治る?

すでに甲状腺機能低下のある橋本病の場合は、処方されたホルモン剤の服用を続けることが、治療する上で不可欠となります。薬の服用を避けて、食事療法のみで治療することはできないので注意しましょう。
ただし、ホルモン剤の服用を続けながら、食事内容にも気を配ることは病気の改善にも良い効果を与えます。橋本病は免疫機能の異常による疾患なので、少なからず自己免疫に影響を及ぼす食生活の改善は有効的だと考えらえます。
免疫機能を下げる効果のある食事内容として、以下のようなものが挙げられます。

  • 冷たいも食べ物・飲み物の過剰摂取による体温低下
  • ファストフードなどの添加物を多く含む食品の摂取で体に負担がかかる
  • 野菜不足による便秘

甲状腺腫大に対する治療

基本的には、橋本病に伴う甲状腺腫大に対しての治療は行われません。ただし、甲状腺の肥大化による腫れや頸部の圧迫感により、嚥下が困難になったり生活に支障をきたす場合には、手術による甲状腺腫摘出を検討することもあります。

おわりに:ホルモン剤の服用と共に食事内容の改善を行いましょう

甲状腺ホルモンの構成成分であるヨードは、過不足のバランスが崩れると甲状腺機能に影響を及ぼすので、適度な摂取を心がけることが大切です。特に、昆布はヨードの含有量が多いため注意しましょう。また橋本病は、食事療法のみで治療することはできないので、処方されたホルモン剤の服用を続けることが大切です。医師と信頼関係を築きながら、気長に治療を続けていきましょう。

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