てんかん発作の症状のタイプって?発作中に嘔吐することもある?

2018/7/23

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

てんかんの発作ではどのような症状が起こるのでしょうか?また、発作中に嘔吐してしまったときはどのように対処すればいいのでしょうか?この記事では、てんかんの発作をタイプ別に解説します。

てんかん発作の症状にはどんなものがある?

単純部分発作

意識は保たれていますが、体の一部がひきつる、ピクピク動く、ヒリヒリ・チクチクすることがあります。

複雑部分発作

意識がぼんやりとしており、口をモグモグと動かしたり、周囲をフラフラと歩き回るなどの無意味な行動を繰り返すことがあります(自動症)。また、発作後のしばらくの間はもうろうとした状態が続く事があります。

欠神発作(けっしんほっさ)

会話や動作中に急に意識がなくなり、ぼんやりとする発作です。発作が起こる時間が数秒〜数十秒と短いので、周囲の人が気づかない場合もあります。

ミオクロニー発作

全身または手足が一時的にピクリと動く発作で、その拍子に物を落とすことがあります。

脱力発作

突然体の力が抜ける発作で、物を落としたり、体が倒れて怪我を負うこともあります。

強直発作(きょうちょくほっさ)

全身に力が入って突っ張るような発作が起こります。発作は数秒〜1分ほど続き、体が倒れる場合もあります。また、頭部や上半身の屈曲が数秒間続くことも多くあります。

間代発作(かんたいほっさ)

体が律動的ピクピク・ガクガクする発作です。

強直間代発作(きょうちょくかんたいほっさ)

突然意識を消失した後に、強直発作(全身が突っ張る症状)が起こり、続けて間代発作(体がピクピク・ガクガクする症状)が起こる発作です。

てんかん症状のときに嘔吐する事があるの?

けいれん発作が起こったとき

  • 家具や危険となる物を、本人から遠ざけるようにしましょう(鋭利な物、ストーブ、熱湯など)。
  • 衣服のえりを緩めて、呼吸をしやすくしましょう。
  • 食事中などに発作が起きた時は、食べ物が喉につかえないようにしましょう。
  • 嘔吐の症状がある時は、ゆっくりと顔を横向きにして、吐瀉物が喉につまらないようにしましょう。

意識がぼんやりする発作が起こったとき

  • 危険となるものを、本人から遠ざけるようにしましょう。
  • 意識が回復するまで本人に付き添いましょう。
  • 体が倒れそうな場合は、椅子やソファなどに座らせましょう。
  • 転倒時に怪我を負わないように、普段から家の中に危険物を置かないようにしましょう(タンスの上などに物を置かない)。
  • 外出する際には、安全のため保護帽(ヘッドギア)を持参しましょう。

てんかんの症状は治るの?どんな治療が必要?

抗てんかん薬の服用を続ける

てんかんの治療をする上では、抗てんかん薬の服用は重要な要素です。
抗てんかん薬は、神経細胞の異常な働きを抑制して発作を防ぐ効果があります。てんかん発作がひとたび起きると、そのたびごとに脳細胞に深刻なダメージを受けるため、てんかん発作を起こさないよう抗てんかん薬を内服することはとても大切です。

定期的な検査を受ける

治療の過程では、定期的に脳波検査を受けることも重要になります。特に子供の場合は、一定の年齢になると発作が起こらなくなる「良性てんかん」と呼ばれるものもあり、その場合は治療期間なども変わってくるので、医師の指示に従って治療を受けるようにしましょう。

発作を引き起こす要因を避ける

てんかん患者は、家庭や学校でもなるべく通常通りに過ごすことが大切ですが、睡眠不足や疲労などは発作を引き起こす原因となるため、体調が悪いときにはあまり無理をしないようにしましょう。

以上のように、てんかん治療は長期間継続する事が必要になりますが、根気よく治療を続けることにより、特に子供のてんかんの場合は治る確率が高くなるといわれています。

おわりに:てんかん発作の治療は継続する事が大切

てんかん発作の種類は様々なものがあり、症状もタイプによって異なります。そのため、本人の発作に合わせた対処法が必要になります。家の中には危険物を置かないようにし、日頃から整理整頓を心がけましょう。嘔吐の症状がある時は、ゆっくりと顔を横向きにしてあげてください。てんかん発作の治療では、抗てんかん薬の服用を続け、発作を引き起こす要因を避ける事が大切です。根気よく治療を続けていきましょう。

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