記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/6/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「運動をして汗をかいた方が、風邪は治りやすい」なんて話を聞いたことがあるかもしれませんが、果たしてこれは本当なのでしょうか?運動再開の目処と合わせて解説します。
風邪のひきはじめに一刻も早く風邪を治したいと思うなら、まず以下のことを心がけるようにしましょう。
そして運動については、運動そのものを控えるか、いつもより軽めにとどめることが必要とされています。自分の身体と相談し、気分がのらなければ休み、気分がいいのなら強度や時間を減らして運動します。
ただし、発熱しているときには、入浴、飲酒、無理な食事を避けるとともに、運動も避けなければなりません。発熱しているときには身体を休ませることが大切で、無理に動かすと体力をさらに失って症状を悪化させてしまいます。また、ウイルス性心筋炎など他の病気を発症している可能性もあるので、解熱後も数日は安静を心がけましょう。
風邪の治りかけというのは、非常に判断が難しいものです。判断を誤って運動を再開してしまえば、体力をさらに失って病状を悪化させてしまいかねません。
風邪が治り始めた時期は、体調はよくなっているものの免疫力などはまだ低下したままです。免疫力が下がっていると、そこを狙った別のウイルスに感染してしまい再度風邪をひくという「ぶり返す」状態になってしまう可能性があります。
ウイルスは一度退治すれば身体に免疫ができるため同じウイルスの感染は防ぐことができますが、別のウイルスがやってきてそれに対抗する免疫がなければ感染してしまいます。また、同じウイルスでも型を変えて攻撃してくることもあります。
とにかく、治りかけはまだ身体が弱っている状態なので、睡眠と栄養をとって身体を冷やさないようにし、まずは免疫力を回復させることが大切です。新たなウイルスに感染しないように、手洗いやうがい、マスクの着用を徹底し、人が多く集まる場所などに行かないようにしましょう。
十分に体力が回復し、普通に日常生活が送れるようになったら、ひきはじめと同じように軽い運動から始めて様子をみるようにするのが良いでしょう。
風邪のひきはじめは風邪を治すことを第一に、無理な運動は避けなければなりません。特に、発熱しているときの運動は控える必要があります。また、風邪の治りかけはまだ免疫力は下がっている状態のため、別の風邪にかかりやすいタイミングです。食事と睡眠に気をつけて安静にし、別のウイルスに感染しないよう十分に体力が回復してから、少しずつ運動を再開しましょう。