筋肉痛に似た痛みが出る病気の特徴は?どんなときに病院に行けばいい?

2018/6/21 記事改定日: 2019/12/23
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

筋肉痛では、筋肉にだるさやうずくような痛みが起こります。基本的には激しい運動による筋肉の損傷が原因で起こるものですが、病気が原因で似たような痛みが起きるケースがあることを知っていますか?
今回は、筋肉痛に似た痛みを引き起こす病気についてご紹介していきます。

筋肉痛のような痛みを起こす病気:リウマチ性多発筋痛症

リウマチ性多発筋痛症は、主に肩や首、太もも、腰周辺で、痛みやこわばりといった筋肉痛症状が起こる、50代以上の方に多い病気といわれています。

「リウマチ性」という名前がついていますが、一般的な関節リウマチとは異なり、筋肉に痛みが起きることが多いという特徴があります。夜に痛みが強くなることが多く、眠れないほど痛くなることもあります。
筋肉の痛みのほかには、発熱や食欲不振、体重減少、抑うつ症状が見られることもあります。

関節リウマチなどの膠原病や感染症などの原因疾患が認められず、血液検査でCRP(炎症の数値)が高く、関節エコー検査で肩や腱に炎症が確認できる場合は、リウマチ性多発筋痛症の疑いが強くなります。

筋肉痛のような痛みを起こす病気:線維筋痛症

一般的な検査をしても特に異常が認められないにも関わらず、全身で強い痛みやこわばり、倦怠感、睡眠障害、うつ状態などが見られる病気です。

線維筋痛症の発症原因やメカニズムはよくわかっていませんが、痛みの信号を感じる脳の機能に障害が起きているために、ちょっとした弱い刺激でも強い痛みを感じるようになるのではと考えられています。
ストレスや外傷をきっかけとして発症するケースが多いといわれています。

筋肉痛のような痛みを起こす病気:多発性筋炎(皮膚筋炎)

自己免疫システムの誤作動によって、筋肉や皮膚を免疫細胞が攻撃してしまい、筋肉の脱力感や痛み、倦怠感を感じる病気です。膠原病の一種で、国の難病にも指定されています。

筋肉痛や筋力低下が見られるのは、主に首や二の腕、太ももなど体の中心に近い筋肉で、筋肉症状のほかに手の甲や肘、膝、首の周りなどで赤い発疹が見られる場合は皮膚筋炎と呼ばれます。食欲不振や発熱が見られることもあります。

筋肉痛のような痛みを起こす病気:血管炎

免疫細胞が血管の壁を攻撃することで、さまざまな症状を引き起こす膠原病の一種です。どの血管の壁で炎症が起きたかによって症状は異なりますが、足の血管の壁が傷つけられた場合は筋肉や神経に栄養が行き届かなくなることで、ふくらはぎや太ももの筋肉痛やしびれが起こるようになります。

その他にも、網目状のあざや発熱、咳、体重減少、こめかみの痛みなどが起こる場合もあり、血管の太さや場所によっては心筋梗塞や脳梗塞などの臓器障害に発展するおそれがあります。

どんな痛みのときに病院へ行けばいい?

筋肉は普段と違う運動をしたり、緊張で力が入ったりするなど些細なきっかけでダメージを受けやすい部位です。
いわゆる「筋肉痛」と呼ばれるものは数日で自然に回復するため問題となることはありません。

しかし、筋肉の痛みは上で述べたような病気によって引き起こされることもあります。次のような筋肉の痛みが続くときは、軽く考えずできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

  • 思い当たる筋肉の酷使がないにも関わらず定期的に筋肉が痛む
  • 筋肉の痛みと共に筋力低下も見られる
  • 原因がわからない発疹を伴う
  • ケガをした覚えがないのにアザや腫れを伴う
  • 体重が減ったり、熱が出たりなど体調の不調を伴う

おわりに:筋肉痛以外の症状がある、長期間痛みが治まらないときは早めに病院へ

筋肉痛がなかなか治らないだけでなく、痛みが眠れないほど強いものであったり、体重減少や皮膚症状など別の異変も見られるようなら、ご紹介したような病気が原因の可能性があります。専門の医療機関を受診し、原因の特定を進めていきましょう。

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